本格的!ご馳走フェイクフードハンバーグプレートの作り方
2016/08/25
色々なフェイクフードを作っていくと、最終的にたどり着くのは「食べ物のある情景」になります。
家庭の食卓であったり、レストランのショーウィンドウであったり、パン屋さんやケーキ屋さんの店先であったり。
おいしそうな食べ物が醸し出す、小さな暖かい世界を作り上げることが、フェイクフードというハンドメイドの一つの目的地点です。
例えばそれがスマホケースの上でも小さなピアスでも変わりません。
今回ご紹介するのは、1皿に完結するご馳走の世界です。
難しそうに見えますが、1個1個の作成手順はそれほど複雑ではありません。
がんばって完成を目指しましょう。
レシピ:食器から作るハンバーグプレート
難易度: ★★★☆☆ 手順はやや多くなりますが、一つ一つは難しくありません。
完成度: ★★★★★ ミニチュアフードらしい作品が仕上がります。
予算: 0~1000円(全て一から100円均ショップでそろえる場合の目安です)
用意するもの
【材料】
- 樹脂粘土 (白・黒 お手元になければ、100均ショップダイソーで購入できます)
- 木粉粘土または軽量紙粘土 (100均ショップ各社で手に入ります。)
- アクリル絵の具 (茶・こげ茶)
- 水性絵の具 (12色入りを100均ショップで購入できます)
- ニス(水性・透明タイプ 100均ショップで購入できます)
- 木工用ボンド
【道具】
- つまようじ
- アルミホイル
- カッターナイフ
- 筆 (水彩用の平筆と、ネイル用の極細の2本があれば便利です)
- 紙やすり (ネイル用爪ヤスリの目の粗いものがあれば代用可能です)
- 不要なプラスチック容器など (水を入れるために使います)
- 〈あると便利〉粘土ベラ (100均ショップで購入できますが、筆の軸などでも作業できます)
- 〈あると便利〉楕円形や丸の容器のふたなど
- 〈あると便利〉固さのあるプラスチックの板 (DVDケースや下敷きで大丈夫です)
手順
1.最初にプレートを作りましょう(木の台の作り方)
ハンバーグやステーキを乗せるためのプレートの作り方です。
※面倒な場合は100均ショップなどで売っているスイーツデコ用のお皿を使ってください。
その場合は〔手順3〕まで飛ばしてください。
今回は、初めての素材、「木粉粘土」というものを使ってご説明します。
木粉粘土は100均ショップでも手に入る、少し変わった粘土です。
クッキーなどを作るのに適していますので、興味があれば使ってみてください。
木粉粘土がない場合、軽量紙粘土がお手元にあればそれを使っても同じことができます。
軽量紙粘土を使用する場合は、あらかじめアクリル絵の具の黄土色を練り込んで、木の色の下地を付けておくと仕上げが楽になりますよ。
まず最初に粘土を取り出してよくこねます。
粘土の量は作りたい作品に合わせますが、型を付ける容器のふたなどがある場合そのサイズに合わせておきましょう。
木粉粘土や紙粘土は水分が多いため、最初の捏ね方が足りないと乾燥中に歪んで形が崩れる場合があります。
指先や手のひらを使って、粘土をすり合わせるように、粘り気が出てくるまでよく練っておきましょう。
捏ねた粘土を、やや厚みを持たして平らにつぶします。
固くて平らなプラスチックなどがあれば使ってください。
サンプルでは綿棒が入っていた容器のふたを使用しています。
サイズにもよりますが、5mm程度の厚さがあれば良いでしょう。
つぶした粘土に、鉄板をセットするくぼみを付けます。
サンプルで使用しているのは、日焼け止めクリームのフタです。
表面がはっきりとくぼむ程度に押し付けて、しっかりと跡を付けておきます。
くぼみの形と大きさに合わせ、周囲の縁をカッターで切り落とします。
最終的には仕上げで微調整しますので、ざっくりとでOKです。
大体の形ができたら、風通しの良い場所で完全に乾燥させてください。
木粉粘土、軽量紙粘土は比較的乾燥が早い粘土です。
3日程度あれば次の工程に進んでも問題ないでしょう。
粘土が完全に乾いたら、全体の形を綺麗に整えます。
大きなデコボコはカッターで削ります。
最後に紙やすりを使って全体をなめらかにします。
特に側面がきちんと垂直になっていない場合は、ここで綺麗に整えましょう。
表面に、カッターの刃の背中側を使って木目を掘ります。
長辺に沿って平行な線をランダムに刻んでください。
側面も忘れずに筋を付けます。
最後にアクリル絵の具を使って着色します。
少なめの水で溶いたアクリル絵の具の茶色や焦げ茶色を使い、自然な木のお皿をイメージして色を付けてください。
絵の具が乾いたら、トレイの木の部分は完成です。
2.プレートの鉄皿を作ります
〈1〉で作った木製の土台に合わせ、樹脂粘土の黒を使って鉄板を作ってみましょう。
樹脂粘土の黒をよくこねます。
木の土台のくぼみを薄く覆える程度の量で充分です。
捏ねた樹脂粘土を、平らなものを使って均一に薄くつぶします。
1mm程度の厚みが残るようにつぶしたら、土台のくぼみの上に乗せます。
粘土ベラや筆のお尻などの丸みのある棒を使い、くぼみに沿って形を作っていきます。
最初に中央部分を指で押さえてくぼみの形に大まかに合わせたら、くぼみの角の部分に沿わせるように棒を使い、しっかりと跡を付けてください。
ある程度形が付いたら裏返し、余分なフチの部分をカットします。
鉄皿も乾燥してから整えますので、ここでは大雑把で構いません。
カットしたら台に乗せて、もう一度角の部分にしっかりと跡を付け直しておきましょう。
風通しの良い場所で完全乾燥させてください。
乾燥したら、カッターやヤスリで縁を整えます。
最後に木工用ボンドを使って木の台にしっかりと貼りつけ、水性ニスを塗って仕上げておきます。
これでハンバーグの鉄板プレートの準備が整いました。
3.ハンバーグを作ります
さあ、料理に取り掛かりましょう。
ハンバーグは樹脂粘土を使って作ります。
プレートのサイズに合わせて作りたいハンバーグの大きさを決め、樹脂粘土を取り出してよくこねてください。
ハンバーグの下地の色を付けます。
アクリル絵の具の黄土色(イエローオーカー)→茶色を使い、徐々に色を濃くしていきましょう。
今回は最初から焼き上がりのハンバーグの色を目指します。
ハンバーグもお店によって色がだいぶ違いますから、黄土色から焦げ茶色までお好きな色で着色してください。
着色した粘土をやや楕円形につぶします。
アルミホイルを2枚用意し、1枚はシワシワにしてから広げておきます。
このアルミホイルの上に、ハンバーグ用の粘土を置き、もう1枚のアルミホイルをぐしゃっと丸めたままで軽く表面に押し当てていきます。
挽肉っぽいデコボコした表面になったら完了です。
ハンバーグが乾くまで、2日ほど乾燥させておきましょう。
4.付け合わせを作ります。
ハンバーグを乾かしている間に、同時進行で付け合わせを用意します。
サンプルでは「フライドポテト」「ブロッコリー」「ニンジンのグラッセ」の3種を乗せました。
「フライドポテト」と「ブロッコリー」は、別ページに作り方を掲載しますのでそちらをご参照ください。
他にも「コーン」と「もやし」は【フェイクラーメンの作り方】に、千切りキャベツは【キャベツの作り方 】にそれぞれ手順が載っています。
これらを使いたい場合は参考にしてみてください。
ここでは、簡単なニンジンの作り方だけご紹介しましょう。
樹脂粘土の白をごく少量取り、よく捏ねてからオレンジ色に着色します。
参考画像では水性ペンを使って着色していますが、水彩絵の具やアクリル絵の具でもまったく問題ありません。
やや濃い目の鮮やかなオレンジ色にするのがコツです。
色を付けた粘土を2~3mm程度の厚さの長方形につぶします。
自然物なので、かっきりと四角くなくても大丈夫です。
形を作ったら、そのまま乾燥させておいてください。
粘土が完全に乾いたら、カットしてグラッセの形にします。
サンプルでは長細い拍子木切りにカットしましたが、コロコロした輪切りや三角の乱切りでもいいですね。
角を落として自然な丸みを付けるか、それともシャキッと切り口をとがらせるかによっても出来上がりのイメージがだいぶ変わります。
お好みでカットしてみてください。
5.ハンバーグに焼き色を付けます
プレートの主役、ハンバーグにおいしそうな焦げ色を追加します。
アクリル絵の具の茶色と焦げ茶色を、不要なプラスチックやクッキングシートの上に出します。
水彩用の平筆(筆先が平らい物)を使い、少なめの水で溶いた絵の具をハンバーグに付けていきます。
色を塗るのではなく、筆を垂直にポンポンと当てるように使って、筆先の絵の具がランダムに表面に付くように着色をしてみてください。
サンプルのような網目模様を付けるには、先が細い小筆を使います。
上で使った色よりもさらにこげ茶や黒を足した濃い色を用意し、筆をチョンチョンと動かして極々少しづつ色を塗っていきます。
最後に全体を見直し、鉄板に当たる下の縁の部分や、上面で特に出っ張っている部分にやや強めの焦げ色を付けたら着色は終わりです。
6.プレートに盛り付けて完成させましょう
いよいよハンバーグプレートの盛り付けです。
作った材料を形よく盛り合わせて、おいしそうなプレートを完成させましょう。
パーツを貼りつけるのは、木工用ボンドでもできますが、今回はよりリアル感を出すために、透明接着剤に少量のアクリル絵の具(こげ茶)を混ぜたものを使用しました。
着色した接着剤をつまようじでプレートに塗り、メインになる大きな具材から順番に貼りつけていきます。
上にかかっているソースは、水彩絵の具の茶色+黒を水性ニスと混ぜたものです。
お手元にダイソーで売っているガラス絵の具の茶色かこげ茶色があれば、そのまま掛けても同じようにソースっぽくなりますよ。
このソースは掛けてもかけなくても構いません。
また、【目玉焼きの作り方】を参考に、半熟の目玉焼きを乗せてみるのも素敵ですね。
最後にしっかりとニスを塗れば、ご馳走ハンバーグプレートの完成です。
まとめ
照りのあるおいしそうなハンバーグはできましたか?
今回のようにいろいろなものが盛り合された作品の場合、それぞれの食品の質感や色が重要なポイントになります。
1つ1つはは単純な造形ですが、ポテトと人参のようにパッと見てなんだかわかるように細かいパーツを丁寧に作り込んであるかどうかが決め手になります。
日ごろから食べ物をよく見て目で楽しんでおくことが、フェイクフードをリアルに仕上げるために一番大切なことなんです。
このハンバーグプレートが無理なく作れたなら、ほとんどの洋食プレートは自分で工夫して作れるようになっているはずです。
自信をもっていろいろなご馳走にチャレンジしてみてください!
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