【フェイクフード初心者向け】シンプルなミニミニハンバーガーの作り方
粘土で目玉焼きやベーコンを作るのはとても楽しいのですが、単品の食品だと、作ってもそのままでは使い道が限られてしまうことが多いですね。
せっかくフェイクフードを作るのだったら、ひとつのまとまりになった「お食事系」のフードを完成させてみたくなるのが自然な気持ちです。
実際のお料理だって、いろいろ作って盛り合わせて、初めて食事といえるのですから、フェイクフードだってそれは一緒です。
複数の具材を作ってまとめるフードの中では比較的シンプルで、初心者の方でも作りやすいハンバーガーを作ってみましょう。
レシピ
難易度: ★★☆☆☆ 複数のパーツがありますが、難しい作業はありません。
完成度: ★★★★☆ 粘土の種類や質によって出来上がりが変わります。
予算: 200円~500円
材料・用意するもの
- 樹脂粘土(白)(100均ショップ ダイソーの手芸売り場にあります)
- 水性ペン (複数の色を使います。お持ちでなければ、100均ショップ各社で手に入ります)
- プラスチック板、クッキングシートなど張り付かない下敷き
- アルミホイル 2枚
- 木工用ボンド(ご家庭にあるもので充分です)
- お化粧用のパフ (品質が悪いものでも充分です。100均ショップでたくさん入ったものが購入できます。
使い終わって捨てるものがあれば、洗ってそのまま流用してください) - つまようじ
- ニスと筆(水性・透明タイプ 100均ショップで購入できます)
手順
1.まず、組み合わせるパーツをそれぞれ作ります。最初はバンズから。
樹脂粘土を作りたいサイズ分取り出してよくこねます。
二つの同じ大きさの粘土玉を作り、それぞれ少しつぶします。
バンズの下の部分は平らく、上に乗る方は、半球をつぶしたような形にします。
このバンズの厚みが、全体の丸みの基準になります。
ファストフードっぽく薄めのハンバーガーにするなら、
上下とも薄めにつぶれた形にしておくといいでしょう。
今回は、やや丸みがあって中身がはっきり見えるような形を目指します。
2.続いてパテを作りましょう。
樹脂粘土を、バンズのサイズに合わせて取り出します。
パテは薄めなので、バンズの半量よりやや少ないくらいで大丈夫です。
水性ペンの茶色と黒を使い、ねんどに着色をします。
粘土の表面にペン先をポンポンと押し当てるようにして色を移し、粘土とこね合わせて色を付けていきます。
後で焼き色を付けるので、完全に濃い色にしなくても大丈夫です。
色が付いたパテを、クシャクシャに丸めてから伸ばしたアルミホイルの上に置きます。
もう一つのアルミホイルはクシャクシャにして、丸めたままで使います。
丸めたアルミホイルで、パテの表面をつつくようにして、ボソボソとした肉の質感を付けていきます。
力を入れすぎてパテをつぶさないように、でもある程度は表面が凸凹するように。
この力加減が難しいのですが、慣れてしまうと簡単にできるようになりますので集中して頑張ってみてください。
3.次にレタスを作ります。
レタスは薄いパーツですので、ねんどの量はほんの少しです。
水性ペンの黄色→黄緑→緑の順で少しづつ色を足して、ちょうどいいと思ったらストップです。
粘土を、先ほどパテで使ったアルミホイルの上に伸ばして、丸めたほうのアルミホイルやつまようじのお尻を使って細かくつぶしていきます。
特にフチの方は、薄くギザギザにちょっとめくれるくらいまでつぶしてください。
【ポイント】
レタスやキャベツのような色の薄い葉っぱのパーツは色を作るのが比較的難しいですね。
特に、緑色をそのまま使ってしまうと、いかにもプラスチックっぽいオモチャっぽい印象になってしまいがちです。
まず黄色を使って、ある程度はっきりと色を付けてしまってから、黄緑や緑は、数回ポチポチと、色を付けたら混ぜる、を繰り返して、きつい色にならないように注意しましょう。
この時に、完全に混ざり合わず、ややマーブルのままにするのもひとつのテクニックです。
色がぼやけていた方が、植物の自然な色合いに近くなるのです。
また、樹脂粘土は乾燥するとやや色が濃くなる傾向があります。
特に赤・青・黄色・緑などの原色系の色は濃くなりやすいので、「ちょっと薄すぎるかな?」くらいで止めておくのがきれいに作るコツです。
4.2で作ったパテがある程度乾燥して、触っても崩れないくらいになったら、チーズをのせてしまいましょう。
黄色のペンで薄い色に着色した粘土を使い、貼りつかない下敷きの上で薄く均一につぶします。
カッターを使い、パテのサイズから少しはみ出るくらいの正方形にフチを切り落としてください。
パテの表面に薄く木工用ボンドを付けてチーズを乗せ、軽く押さえておきます。
チーズの角を少し下へ曲げると、溶けかけた柔らかい感じが出ますね。
ここまで出来たら一休みです。
作ったパーツが完全に乾燥するまで、風通しの良い場所で乾かしてください。
今回のハンバーガーはサイズが小さいので、ダイソーの樹脂粘土であれば、2~3日で大丈夫です。
【ポイント】
粘土の乾燥について、補足します。
今回のように、パーツを作ってあとで接着する作品の場合、
パーツが完全に乾いていることが、美しく仕上げるポイントになります。
粘土は、種類にもよりますが、水分を失うときに少し縮みます。
物によってはわずかながら形が歪んだりすることもあります。
それぞれの粘土の性質を理解するには時間がかかりますが、
とりあえずは、「良く乾かすこと」が基本と覚えてください。
せっかくここまで頑張ったのに、乾燥が不十分だったために
最後の最後で形が崩れて失敗してしまうと、とても悲しいですから・・・。
5.パーツはしっかり乾きましたね?
いよいよお楽しみの、組み立ての時間です。
と、その前に、バンズの色を付けてしまいましょう。
今回は、指先サイズのミニハンバーガーなので、バンズの色も、水性ペンを使って付けてしまいます。
筆の代わりにお化粧用のパフを使います。
パフに水性ペンの黄土色または肌色を塗り付けたら、何度か乾いたティッシュに押し付けて、パフの色を落ち着かせます。
このひと手間を惜しむと、目立つ部分に濃い色がべったりついてしまって、取り返しがつかないことになってしまったりしがちです。
パフでバンズのフチの部分、パンの色が濃いところからポンポンとはたくように色を付けていきます。
不安でしたら、バンズの内側の隠れてしまう部分で、試しにポンポンしてみると良いでしょう。
色がつかなくなったらパフに色を付け直して、同じことを繰り返します。
黄土色が終わったら茶色に変えて、さらに色を重ねます。
フェイクフードでは、一度に色を塗り付けてしまうことはまずありません。
必ず薄い色から、少しづつ少しづつ塗り重ねていきます。
こうすることで、本物に近い自然な色を付けることができますので、焦らずじっくりと、気が済むまで着色してください。
バンズの着色が終わり、付けたペンの色が乾いたら、いよいよパーツを組み立ててハンバーガーを完成させましょう。
【ポイント】
フェイクフードの着色には、いろいろな着色料や手段があります。
最近では、各メーカーが専用の着色料を販売しており、例えばパンやクッキーの焼き色を付ける専用品や、塗るだけでイチゴソースやチョコソースになる樹脂絵の具などもあります。
そこまでそろえる気がない、そんなにたくさん使わないという場合は、アクリル絵の具を利用する方法が一般的です。
アクリル絵の具は100均ショップでも手軽に購入できるため、少し慣れてきたらトライしてみることをお勧めします。
近いうちに、アクリル絵の具を使った着色についても手順をご紹介できればと思います。
6.さあ、ハンバーガーを完成させます。
出来上がったパーツを、下になるものから順に積み重ねていきます。
この時に、いろいろな角度から見て、バンズやレタスを置く向きを決めておくと、作業の時に慌てずに進めることができますよ。
向きが決まったら、木工用ボンドを使って接着していきます。
バンズ(下)→レタス→パテ・チーズセット→バンズ(上)とひとつづつ、しっかりと抑えながら接着していきます。
力を入れすぎるとずれてしまいますので、加減しながらきれいに安定するポイントを探しましょう。
パーツが組みあがり、ボンドが乾いたらニスを塗ってください。
最初に上半分、乾いたらひっくり返して下半分を塗るようにすると、くっついたりせずにきれいに塗ることができます。
完成目前で気持ちはあせりますが、ニスは貼りつきやすい塗料です。
くれぐれも乾燥しないうちに触って、色落ちしてしまわないように気を付けて。
さあ、できました。、ハンバーガーの完成です。
【ポイント】
接着剤を使うとき、接着剤の容器の口から直接パーツにつけるのは危険です。
ドバっと出てしまってパーツを汚したり、飛び散ってまわりくっついたりしたら最悪です。
いらない紙や、プラスチックの切れ端などを用意して、その上にボンドを少量絞り出して置き、つまようじの先にすくってパーツにつけてみてください。
つまようじで薄く塗り延ばすようにしながら接着すると、ぼこぼこしたり滑りやすくなったりせずに、安定して作業をすることができます。
ボンドの乾燥を早めることにもなりますので、「薄く平らに」を心がけてください。
これは木工用ボンドだけでなく、接着剤を使う作業では共通して使えるテクニックです。
おつかれさまでした。
ハンバーガー、おいしそうにできましたか?
今回は細かいパーツが多く、色々な質感の出し方や、バンズの塗り方など始めて試す工程もたくさんありました。
その分、組み立てたハンバーガーは、自分で作ったとは思えないほど素敵な作品になったのではないでしょうか。
今回使用した樹脂粘土は、完全に乾燥するとかなり固くなり、プラスチックのようなしっかりとした作品を作ることができます。
サンプル写真のように穴をあけて金具を付ければ、そのままアクセサリに使うこともできます。
今回覚えたテクニックを使って、ほかのいろいろな作品にもチャレンジしてみてください。
フェイクフード作りの世界が、ググっと広がるはずですよ。
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