レジン作品をキレイに仕上げるポイントとアクセサリー加工に失敗しないコツ
2017/05/05
完成したレジン作品をアクセサリーに加工する時にバリの処理や、作品の表面やサイドの凸凹、曇りに困った事はありませんか?今回は完成したレジン作品を既製品のように美しく仕上げるためのポイントをこちらの蝶のモチーフを使って写真付きで詳しくご紹介します。
仕上げ作業に使用した道具
- ネイル用ファイル(ヤスリ)
- つまようじ、歯ブラシ
- UVレジン(レジンでコーティングする場合)
- ツヤ出しニス(ニスでコーティングする場合)
仕上げ作業にはヤスリがけが必要不可欠です!
シリコンモールドを使用した場合によくできる、バリと呼ばれるシリコンモールドの枠にはみ出してしまった所にできる突起の処理で困った経験はありませんか?
レジンの場合はバリも薄く柔らかいのでカッターやハサミで簡単に取れますが、たまに厚みがあって取りにくいバリもあります。そんなバリの処理にはヤスリが欠かせません。
硬いバリは金属製の金ヤスリやネイル用の粗めのファイルで削って取りのぞきます。ヤスリはサイドの凸凹を整えたり、面取り(角を丸くする)の時にも使用します。
ヤスリにも種類がたくさんありますが、どのようなものを購入したらよいのでしょうか?
今回オススメするのはネイル用のファイルと金ヤスリです。紙ヤスリでも仕上げはできますが、表面を平らに整える時には平らな板などに固定して使用しなければ綺麗に平らにするのは困難です。ただ、紙ヤスリしか入らないような、細かい所や狭い場所の仕上げには必要になってくるので、小さい作品や複雑な形の作品を作りたい人は揃えておくと便利です。
ネイル用のファイルは最初から板状になっているので表面の仕上げにとても使いやすくコストパフォーマンスにも優れています。ファイルやヤスリには目が荒いものと細かいものがあります。ネイルファイルは裏表で荒いものと細かいものが別れているものが多いので、荒い、中くらい、細かいと3種類くらい粗さの違うものを何本か用意しましょう。100円ショップでもブロック状になっていて4面それぞれ粗さが違うという商品があります。爪の表面がピカピカになると書いてあるものは簡単な仕上げにも使用できてオススメです。
硬いバリや、大きく削りたい時は金属製の金ヤスリを使うと早く削る事ができます。金ヤスリも100円ショップで購入できます。平らで粗目と細目なもの、半円や丸型のものなど削る場所の形状に合わせて購入しましょう。
紙やすりの場合は、数字が小さい方が目が荒くなります。レジンに使用する時は240番くらいの粗め、600番~800番くらいの中目、1000番~1200番くらいの細目の3種類があると便利です。ヤスリは消耗品なので100円ショップなどの安いセットになっているものでOKです。
バリと気泡の処理で仕上げの下準備をしよう!
実際にバリの処理と、サイドや表面に残った気泡跡を埋める処理を写真付きで説明していきますね。
手順1 バリや凸凹をヤスリで整える
大きなバリをカッターやハサミで取りのぞき、硬いバリは粗目のヤスリで削って取りのぞきましょう。
表面、サイド、裏面の凸凹も粗目→中目→細目の順でヤスリがけをして表面を整えてます。
手順2 気泡跡の穴をUVレジンで埋める
ヤスリがけをしていると、気泡が残っていた所が白くなってわかりやすくなります。穴になっていてヤスリがけで出た粉が詰まって白くなっているので、水で洗い流し、歯ブラシやつまようじで粉を取りのぞきます。
キレイになった気泡跡の穴にUVレジンをつまようじで表面が盛り上がるくらいのせます。穴の中に気泡が入りやすいのでつまようじや貼りでグリグリ回して気泡を抜きながらレジンをのせましょう。2分程硬化させて固まったら盛り上がった部分を粗目→細目の順でヤスリで整えます。
気泡跡や凸凹ば無くなれば下準備は完了です。レジンでコーティングする場合はこれくらい凸凹が残っていても大丈夫です。
表面をコーティングしてパーツを仕上げよう
下準備が終わったら次は表面の曇りを除去していきます。表面をツヤツヤにするにはいくつか方法があります。
表面をコーティングする方法
- レジンを薄く塗る
- ツヤ出しニスを塗る
- ツヤ出しニス用のスプレーを吹き付ける
- コンパウンド(研磨剤)を使って磨く
などがあります。今回はレジンとツヤ出しニスで仕上げる方法を後ほど写真付きでご紹介します。その他の方法は以下のように加工します。
スプレータイプのツヤ出しニスを使用する場合
ツヤ出しニスのスプレータイプはUVコーティングできる物もあるのでレジンの黄ばみが気になる方にオススメです。臭いがキツイので屋外で使用しましょう。吹き付ける時は20~30センチ離して吹き付けます。1度にたくさん吹き付けるとムラになりやすいので、3回くらいにわけて吹き付けるとキレイに仕上がります。
コンパウンド(研磨剤)を使用する場合
コンパウンド(研磨剤)を使用する時は、下処理の1000番~2000番の細目の耐水ヤスリ(スポンジタイプがオススメ)を何種類も使い水をつけながら磨き、表面に大きな傷が無くなたらコンパウンドも粗目、細目、仕上げ用と3種類使って磨き用のクロスで磨いてツルツルにします。時間も手間もかかる為大変ですが塗りムラができる心配は無く1番ツルツルな仕上がりになります。
レジンを薄く塗ってコーティングする方法
新しい道具を買わなくてもできるのがレジンを塗ってコーティングする方法です。100円ショップなどの安い筆を使って塗る方法もありますが、今回はつまようじで塗りました。厚みが出て全体的に丸っこいシルエットになりますが、つまようじでもキレイに仕上げる事ができます。
両面テープや練り消しタイプの接着テープで作品を固定して3回くらいに分けてレジンを塗っていきます。凹みや角で分けて塗ると凸凹が目立ちにくくなります。
サイドを1周塗ったら、表面と裏面に曇りがあればレジンを薄く塗って硬化させるとツヤツヤに仕上がります。
ツヤ出しニスを筆で塗ってコーティングする方法
今回使用したツヤ出しニスは、株式会社タミヤから発売されているマニキュアタイプのニスです。価格も安くて筆がいらず、サラサラした液体でとても塗りやすくてオススメです。除光液のような臭いがあるので苦手な人は注意が必要です。
ニスを選ぶポイントですが、粘度の高いニスだと筆跡が残りやすいのでサラッとした粘度の低いタイプのニスを使用しましょう。
両面テープなどで固定作品を固定してツヤ出しニスを塗ります。表面が凸凹している作品は凹んだ場所にニスが溜まりやすいので、溜まっている所のニスを伸ばすようにして凹凸が無くならないように塗りましょう。
1時間程で固まるので、サイド、表面、裏面と順番に塗るだけでツヤツヤに仕上がります。レジンよりも塗りやすく安価なので、乾燥時間が気にならい人はニスでの仕上げをオススメします。
最後にせっかくキレイに仕上がったパーツをアクセサリーに加工する際の注意点もご紹介します。
アクセサリーパーツに加工する時の注意点
最後の仕上げが完了してツヤツヤのレジンパーツが完成!でも、アクセサリーパーツに加工する時にも注意する事があるんです。レジンパーツとアクセサリーパーツを接着する時に接着の方法によってアクセサリーパーツが簡単に取れてしまう事があります。
アクセサリーパーツとレジンを接着する時に取れにくくするコツをご紹介します。
ミール皿(不透明)パーツと金属のアクセサリーパーツ(不透明)を接着する場合
ミール皿と金属のアクセサリーパーツを接着する場合、UVレジンを使用すると中まで光が届かないため、硬化不良で外れやすくなる事があります。光を通さないパーツ同士を接着する場合は、金属とプラスチックを接着できると書いてある接着剤やエポキシ接着剤という2液を混ぜて使う接着剤を使うことでアクセサリーパーツがすぐ取れてしまうというトラブルを減らす事ができます。
透明なレジンパーツにアクセサリーパーツを接着する場合
透明で紫外線の光を通すレジンパーツをUVレジンで固定したい場合、金属やプラスチックのアクセサリーパーツに加工を加えることで外れにくくする事ができます。アクセサリーパーツの接着したい面に粗目のヤスリで傷をつけます。縦方向と横方向まんべんなくヤスリがけをする事でUVレジンでも外れにくくなります。可能ならアクセサリーパーツをレジンで埋め込んでしまうとより外れにくくなりますよ。
今回はレジン作品の完成度を高める仕上げについてお話しましたがいかがでしたか?仕上げの方法は個人差があるので、色んな方法を試して、自分が1番やりやすい方法を探してみてくださいね。
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