色々な具材を楽しむ、ほっこり暖かいフェイクフードおでんの作り方【2パターン】
2016/09/25
盛り合わせのフェイクフードでいろいろな具材を楽しむなら、おでんはうってつけのアイテムです。
質感の違う具材の作り方と盛り合わせにチャレンジしてみましょう。
アクセサリに使える串刺しのおでんの作り方も一緒にどうぞ。
レシピ1:彩もにぎやかな盛り込みのおでん
まずは各具材の作り方をご紹介しましょう。
大根、ちくわ、練り物、こんにゃくなどを作ってみます。
汁を張って器に盛り込むところまで一気にご説明します。
難易度: ★★★★☆ それぞれの具の質感に注目です。
完成度: ★★★★☆ にぎやかでカラフルな盛り込みのフェイクフードになります。
予算: 200円~600円 (具材の種類や数によって変わります。すべて100均でそろえる場合の参考価格です)
用意するもの
材料
- 樹脂粘土 (白 100均ショップ・ダイソーで手に入ります。)
- アクリル絵の具 (白・黄色・黄土色・茶色・こげ茶色など 100均の物で充分です)
- 水性ペン (あると着色が楽になりますが、なければアクリル絵の具で代用可能です)
- 木工用ボンド
- ニス(水性・透明タイプ 100均ショップで購入できます)
- 黒っぽい砂、または樹脂粘土の黒を粉にしたもの (こんにゃくやつみれに混ぜ込んで使います)
- エポキシ接着剤 (2液式の協力接着剤。100均ショップ・ダイソーで購入できます)
道具
- つまようじ
- 丸い棒 (ちくわの成形で使用します。あまり太くなく硬めのものが使いやすいでしょう)
- カッターナイフ
- 歯ブラシ (使い古したものがあればベストです)
- 筆
- アルミホイル
手順
1.器の準備をします
今回は盛り込みの作品を作るため、樹脂粘土で深さのあるお皿を作っておきます。
お皿は樹脂粘土を薄く延ばし、手のひらで丸みを付けたもので充分です。
100均で売っている小さいお皿(薬味や醤油入れなど)をそのまま使うのもお勧めです。
この器のサイズに合わせて、各具材を作っていくことになりますので、最初はあまり小さすぎないものにしておきましょう。
器を粘土で作る場合は最初に作って、充分に乾燥させておいてください。
2.具材を作りましょう
今回は大まかに4種類に分けて基本的な作り方をご説明します。
「こんにゃく」「ちくわ」「大根」「練り物」の順になっていますので、作りたいものを選んで進めてください。
2-1:こんにゃくの作り方
樹脂粘土を使ってこんにゃくを作ってみましょう。
サンプルはダイソーの樹脂粘土を使用していますが、ほかの物でももちろん構いません。
透明度が高い樹脂粘土(グレイス・モデナ・すけるくんなど)があればそちらを使ったほうがよりリアルで透明感のあるこんにゃくになります。
まず粘土を良く練り、地色を作ります。
水性ペンの灰色⇒黒を使いますが、灰色がなければ最初から黒を少しづつ足していきましょう。
薄めのグレーに色が付いたら、粒子が粗目で黒い粒状の物を混ぜていきます。
ここでは砂絵用の砂を使用していますが、樹脂粘土を乾燥させてすりおろしたものでも代用できます。
100均ショップでアクリル製のシュガーパウダーのブラックを見かけたら、手に入れておくと良いと思います。
粒を表現するフェイクフードは多いので、色々と役に立つはずですよ。
粒は多めに入れたほうが完成形がきれいになります。
粘土を練りながら粒を加え、表面にはっきりと粒々が見えるくらいまで足していきましょう。
色と粒感が満足できたら、こんにゃくの形を作ります。
こんにゃくの形は普通長方形ですが、使う枚数が2枚以下なら正方形で充分です。
指を使ってやや厚みがある正方形に整えておきます。
あまりはっきりと角が立っていない方が出来上がりがきれいになりますが、ピシっと角が立っている方がお好みなら、定規など平らいものを使って周囲を平らにしておいてください。
形ができたらそのまま完全に乾燥させます。
乾燥後、斜め半分にカットして使います。
2-2:ちくわの作り方
ちくわは元々魚のすり身を使った「練り物」の一種ですが、穴が開いているのが大きな特徴ですね。
樹脂粘土の白をよくこねて、水性ペンまたはアクリル絵の具の茶色を使いごく薄い黄土色の地色を作ります。
少し厚みを残して平らくつぶし、丸いものに巻き付けて形を作りましょう。
サンプルで使っているのは筆の軸ですが、プラスチックや金属の棒などが粘土が貼りつかず便利です。
ちくわのサイズに合わせて、穴の大きさに合ったものを探してみてください。
棒に粘土が貼りついて上手く剥がせない場合は、あらかじめ棒の方に薄く油を塗っておきます。
この油はなんでもかまいません。
サラダ油、ベビーオイル、クレンジングオイルなど、ティッシュに少量を付けてごく薄く塗っておけばOKです。
軽く巻き付けた粘土を、指先で強弱を付けてデコボコの形にします。
一目でちくわとわかるように、大胆にデコボコを付けておきます。
形が決まったら、歯ブラシを使って表面にぼそぼそとした跡を付けましょう。
これでちくわの成形は完了です。
棒から外して完全に乾燥させておいてください。
ちくわが乾燥したら、表面に焼き色を付けます。
ちくわの焼き色は、回転させながら火であぶって焦がしたもの。
色合いに強弱を付けて、はっきりした仕上げを目指しましょう。
着色に使うのは、アクリル絵の具と木工用ボンドです。
最初に黄色+白+少量の黄土色でくすんだクリーム色を作り、木工用ボンドと混ぜてください。
つまようじの先を使い、ちくわの皮の膨らんだ部分に塗り付けていきます。
最初のクリーム色はやや広めの範囲に塗ってしまっても構いませんが、全体を同じ色にせず、白っぽい地色の部分をハッキリと残しておきます。
クリーム色が終わったら、そのまま少量の茶色を追加して、クリーム色に塗った部分に塗り重ねます。
この時には縁の部分は塗らず、少し範囲を狭くしておきます。
さらに茶色を濃くしながら範囲を狭めて色を塗り重ね、最後にごく少量のこげ茶で一番出っ張った部分に焦げた色を付けます。
ちくわの着色は、「火が入った⇒焼けた⇒焦げた」の3段階がハッキリと出たほうが綺麗に仕上がります。
塗りすぎないように気を付けながら、満足が行くまで塗り重ねてくださいね。
サンプル画像では横からつまようじを刺して作業をしていますが、最初から中央に開いている穴に棒を刺して作業をした方が楽だと思います。
色を塗り終わったら、そのまま棒を立てて乾燥させておきましょう。
2-3:大根の作り方
おでんに欠かせないのが大根ですね。
他の練り物やこんにゃくよりも材料を使わず、手順も簡単です。
樹脂粘土を良く練り、水性ペンまたはアクリル絵の具の黄色でごく薄く色を付けます。
出汁が染み込んだ色を表現したいので、濃い目の出汁がお好みの場合は黄土色などを使って濃く色を付けても構いません。
こんにゃくと同じく、透明度が高い樹脂粘土があればそちらを使えば、よく煮えて透き通った大根になります。
器の大きさに合わせて指先で丸く玉に丸め、そのまま平らな場所でつぶします。
厚みはお好みで。
そのまま半日~1日程度置き、半乾燥させておいてください。
表面が乾いたら、筋を付けていきます。
カッターの背や金串などを使い、平らな面の中心から外へ筋を刻みます。
強弱をつけ、ところどころはやや深めに筋を付けておいた方がきれいです。
側面の壁の部分にも縦線を付けておきましょう。
筋を付け終わったら、中まで完全に乾くまで乾燥させてください。
乾燥が終わったら、ごく薄く水で溶いた黄土色の絵の具を使い、筋の中に色を付けます。
絵の具を薄く塗って、ティッシュ等で拭き取るようにするときれいに筋だけが着色できます。
この手順は省いても問題ありませんが、ひと手間加えておくとよりおいしそうな大根になりますよ。
2-4:練り物系の作り方
おでんだねの中で最も種類が多く、形もバリエーションに富んでいるのが練り物ですね。
ここでは基本的な「揚げボール」と「つみれ」を例にとってご説明します。
特にカットして中身を見せるのでなければ、完成品の色を最初から付けてしまいます。
よく練った粘土に、水性ペンかアクリル絵の具を使って着色してください。
揚げボールやさつま揚げ・イカ天などの茶色系と、つみれやスジなどのグレー系がありますが、基本はどれも変わりません。
ネット画像などを参考に、パッと見て何かがわかるような色を作りましょう。
サンプルの揚げボールは、黄色+茶色、つみれは茶色+ごく少量の黒を使用、黒い粒を混ぜ込んでいます。
この画像を参考にして、薄ければ色を追加してみてください。
色が決まったら、丸めたアルミホイルを使って表面の質感を付けます。
練り物系は形はそれぞれですが、共通してデコボコした表面になります。
地域などによって同じ練り物でも形が違うことも多いので、皆さんがお好みの形に仕上げてくださいね。
形が決まったら、完全に乾燥させておきましょう。
2-5:その他の具材について
ここではご紹介していませんが、卵やソーセージなども簡単に作ることができます。
卵はあらかじめ薄い黄土色に着色した粘土を卵型に丸めるだけ、ソーセージはやや濃い目の黄土色~茶色に着色して細く延ばすだけです。
ソーセージは、片側にカッターで数本の切れ目を入れるとリアルになります。
多少曲げて置けば完璧ですね。
昆布、はんぺん、ちくわぶなども色々と工夫して作ってみると面白いでしょう。
3.汁を張って盛り付けましょう
具材が乾燥してすべて揃ったら、いよいよ器に盛り付けをしましょう。
汁を作る材料はいくつかありますが、今回は2液式の強力接着剤を使います。
汁を張る前に、具材の配置を決めます。
エポキシ接着剤は固まり始めると扱いにくくなるため、できるだけ作業を手際よく進めたいところです。
器に具材を並べてみて、仕上がりの形を確認しておきましょう。
配置が決まったら、メインになる大型の具材のいくつかを先に接着しておくと後の作業が楽になります。
器が粘土製なら木工用ボンドを、陶器などなら強力接着剤を使って、3~4個の具材を固定してしまいます。
この時に、あまり密着しあう具材を選ばないことがポイントです。
また、ちくわやゴボウ巻などのようにカット面の向きをきれいに見せたいものは、最初に固定してしまった方が仕上がりがきれいになります。
具の準備が整ったら、汁の色を決めます。
関東風、関西風、静岡風の真っ黒な出汁も有名ですね。
汁は透明感を出したいので、もしあれば水彩絵の具の方がオススメです。
(今回のサンプルは、アクリル絵の具を使用しています)
最初に絵の具だけで色を作ります。
使う量はごく少量、つまようじの先ほどになりますので、絵の具を出しすぎないように。
色が決まったら、エポキシ接着剤を用意します。
不要なプラスチック容器などに、まず接着剤のA剤(主剤)を出し、つまようじを使って絵の具とよく混ぜ合わせます。
絵の具が多すぎると濁った汁になりますから、絵の具の量には注意しましょうね。
A剤と絵の具が完全に混ざったら、脇にB剤(硬化剤)を出します。
エポキシ接着剤は、A剤とB剤の量が同じでないと硬化不良を起こして固まりません。
必ず同じ量を出すようにしましょう。
着色済みのA剤とB剤を素早く混ぜます。
ムラができないよう、しっかりと混ぜ合わせてください。
あとはつまようじを使って器に接着剤を入れていきます。
最初に置いた具材の隙間を埋めるように、皿の底に汁を張るイメージで進めましょう。
ある程度汁を入れたら、残りの具材を乗せていきます。
下になるものから順に、接着剤に浸すような感じでどんどん詰めていってください。
エポキシ接着剤は、混ぜて数分で硬化が始まります。
一端硬化し始めるとかなり早いスピードで硬くなっていきますので、作業は手早く行う必要があります。
汁⇒具材⇒汁の順番で、接着剤を使いながら具を固定しましょう。
最後に全体のバランスを見て微調整をします。
硬化し始めても、しばらくの間は多少動かすことができます。
これが完成形になりますから、こころゆくまで整えてください。
おつかれさまでした。
これで盛り合わせのおでんは完成です。
接着剤が完全に乾いたら、ニスをしっかり塗って仕上げてください。
ニスにごく少量の絵の具を足して、具に汁がかかっている状態を表現することもできます。
接着剤だけで不満が残ったら、この最後のニスで調整してください。
レシピ2:串に刺した昔懐かしいおでん
昭和の漫画に良く出てくるような、串刺しおでん。
なんとも愛嬌があり、見た目のインパクトも絶大ですよね。
今回作った具材を使って、この串刺しおでんの作り方のポイントをご紹介します。
1.串と具材を用意します
今回使用した串は、ずばりキッチン用の竹串です。
つまようじでも代用できますが、アクセサリにしたときに折れやすいのが弱点です。
竹串ならば折れ曲がりに強いので、もしあれば使ってください。
具材の作り方はレシピ1を参考に、串に刺したときのバランスを考えて大きめに作りましょう。
具の形を作ったら、その時点でつまようじを刺して貫通させておきます。
完全に乾燥してから厚みのある樹脂粘土に穴をあけるのは大変ですから、忘れずにつまようじに刺して、そのまま乾かしておきましょう。
竹串も少し加工します。
具の先から竹串が突き出る形にする場合、先端のとがった部分が危険になります。
紙やすりを使って、先端を丸くしておいてください。
竹串は、作品のサイズに合わせて長さを決め、カッターやハサミでカットします。
カットした部分もササクレになりやすいので、軽くヤスリをかけて滑らかにしておきます。
竹が裂けてトゲが出てしまうのを防ぐため、竹串全体に薄くニスを塗っておきます。
発泡スチロールなどに刺して、特にカットした部分は必ずニスを塗るようにしてください。
2.具を刺しましょう
乾燥させて着色まで済ませた具を刺していきます。
木工用ボンドをごく薄く竹串に塗り、一つづつしっかりと差し込みましょう。
具の向きがバラバラにならないように、隙間が開かないように、指でしっかりと抑えます。
そのままボンドが乾いたら、最後に具の部分にニスを塗って完成です。
サンプルで串の根元についている金具は、「カシメ」という本来は皮紐を留めるためのパーツです。
強力接着剤を使い、ペンチで竹串にガッチリと食いつくようにして止めてあります。
カシメはこの小さいサイズなら100均ショップで手に入りますので、興味がある人は探してみてください。
まとめ
フェイクフードおでん、いかがでしたか?
ドールハウスでもないとなかなか作るチャンスが少ないフードですが、今回はアクセサリにも使えるように、串刺しタイプの作り方もご紹介してみました。
こんにゃくやちくわがなかなかリアルで、ちょっと人目を引く作品が作れると思います。
この形、「おそ松くん」という懐かしのアニメで、チビ太という男の子がいつも持っていたので有名です。
一部のコンビニで「チビ太のおでん」という商品が出ていたので、ご存知の方も多いかもしれませんね。
冬に向けて、おでんのストラップを作ってみませんか?
きっとまわりの注目を集めること間違いなしです。
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