裁縫の基本!ボタン付け方をマスターしよう!写真付きで初心者でも簡単に出来るように!
2016/06/10

洋服を着ようと思ったらボタンが取れていた、外出先でボタンが突然取れてしまった・・・そんな経験はありませんか?ボタン付けを覚えておけば、安心です。小学校の家庭科でも習いますが、焦らずもう一度ゆっくりやってみましょう。
ボタンの種類

まず始めに、ボタンの種類から説明しますね。ボタンには様々な種類があって、付け方も多少変わります。少しずつ覚えていきましょう。
2つ穴ボタン
洋服によく使われるタイプで、穴が2つのものを指します。プラスティック製や貝でできたもの、さらに木製やココナッツ製、布製などもあります。
4つ穴ボタン
こちらも洋服によく使われ、穴が4つのものを指します。上と同様、色々な素材があります。スーツやコートなどには4つ穴ボタンが多く使われます。
足付きボタン
裏側に縫いつけ用の足が付いているもので、女性用のおしゃれ着によく使われています。動くと向きが変わるので、かわいい印象を与えます。素材はプラスティック製や金属製が多く見られます。手作りでくるみボタンを作る時は、このタイプになります。
針・糸の選び方
針は木綿糸用の使いやすいものを用意します。長い針はやりにくいので、短い方が良いでしょう。糸は木綿糸かポリエステルの入った混紡糸でもOKです。シャツなどは他のボタンに使用されているものと似た色を探してください。糸は2本どり(注※)にして縫い付けますので、長めにカット(だいたい60センチくらい)します。

注※2本どり・・・糸を長めに切り、針穴に通してから両端を揃えて玉結びをします。ボタン付けなどでしっかりと縫いつけたい時によく使われる方法です。少々絡みやすいのが難点ですので気をつけましょう。1本のままだと何度も縫い付けなければならず、強度も心配です。
縫い付け方
2つ穴ボタン
①ボタンを付ける位置に印をつけます。
②糸を長めに切り、針に糸を通してから両端を揃え、玉結びをします。
③縫い付けたい位置に表から針を刺し、少しすくって表に出します。玉結びを裏に出さず、丈夫に仕上げる方法です。

④ボタンの穴に裏から糸を通し、次に表から裏に通します。あまり強く引かないようにしてください。

⑤穴の幅より少し狭い幅の位置に針を刺し、裏に引き抜きます。

⑥ボタンを掛けた際に来る布の厚みを考え、少し余裕を持たせて浮かせます。これを「糸足」と言います。

⑦穴の幅より少し狭い幅の位置から、針を表に出します。

⑧④~⑦を2回繰り返します。

⑨糸足に、きつめに3回ほど巻きつけます。

⑩根元に針を刺し、裏に引き抜きます。

⑪玉止めをし、縫い目に一度通します。

⑫縫い目に近い部分から表に出し、糸を切ります。縫い目や布を切らないように気をつけて下さいね!

⑬完成です♪

4つ穴ボタン 穴はABCDの順に通します。
①~③までは2つ穴と同様です。
④ボタン穴Aに裏から糸を通します。

⑤ボタン穴Bの表から裏に通します。

⑥穴の幅より少し狭い幅の位置に針を刺し、裏に引き抜きます。あまり強く引かないようにし、同様に「糸足」を作ります。

⑦穴の幅より少し狭い幅の位置から表に出し、ボタン穴Cに通します。

⑧ボタン穴Dの表から裏に通します。

⑨穴の幅より少し狭い幅の位置に針を刺し、裏に引き抜きます。

⑩④~⑨を2回繰り返します。
⑪穴の幅より少し狭い幅の位置に針を刺し、表に引き抜きます。

⑫糸足に、きつめに3回ほど巻きつけます。

⑬根元に針を刺し裏に引き抜きます。

⑭玉止めをし、縫い目に一度通します。

⑮縫い目に近い部分から表に出し、糸を切ります。縫い目や布を切らないように気をつけて下さいね!

⑯完成です♪

クロスの縫い目の場合は、糸の重なる向きを周りのボタンに合わせて、ボタン穴に斜めに糸を通せば同様にできます。
足つきボタン 足つきボタンはもともと足がついていますので、巻きつける工程は必要ありません。
①~②までは2つ穴ボタンと同様です。
③裏から針を出し、足の部分に通します。

④足の幅より少し狭い幅の位置に針を刺し、裏に引き抜きます。

⑤足の幅より少し狭い幅の位置から、表に出します。

⑥③~④を2回繰り返します。
⑦玉止めをし、縫い目に一度通してから糸を切ります。縫い目や布を切らないように気をつけて下さいね!

⑧完成です♪

注意すること
- シャツやブラウスは、たいてい裏の商品説明などのタグにスペアのボタンがついています。同じものを使った方が、見栄えがよくなります。
- 糸が足りなくなると途中でできなくなってしまうので、長めに用意しましょう。
- 出かける直前や、外出先などでは焦っていますので、怪我をしやすくなります。針で指を刺さないように十分気をつけてください。
スーツやコートなど
既製品を見ていただくと、裏側に糸が出ていないのがわかります。これは見た目をよくするための細かい気遣いです。物によっては裏に小さなボタンが付いていることがあり、これを
力(ちから)ボタンと呼びます。コートなどは生地が厚くボタンの脱着に力がかかりますので、生地を守るためとボタンが取れないようにするための工夫です。力ボタン付きのものが取れてしまった場合は少々難しいので、表のボタンだけを軽く直した後、お裁縫が得意な人やお直しに出すなどして直してもらいましょう。
その他工夫
- 外出先などで取れそうになった場合は、表面の糸部分にマニキュアを少し垂らすと応急処置ができます。あまり付けすぎると、今度は補修できなくなってしまうので注意しましょう。
- ボタン付けに慣れたら、手持ちの洋服をリメイクしてみませんか?無難な白い糸を他の色にするだけで、雰囲気がガラリと変わります。
- 同様にボタンの種類を変えるとまた違った洋服のようになります。
- シャツなどのボタンの種類や色をすべて違えてみると、個性的な服になりおしゃれ度がアップします。
まとめ
ボタン付けのやり方を説明してきましたが、おわかりいただけましたでしょうか?ボタンによってつけ方が少々違いましたね。時間のある時にゆっくり復習してマスターしておくと安心です。日頃からソーイングセットを持ち歩いていれば、慌てることもありません。少し上手になったら、他の人が困っている時に手を貸してあげましょう♪
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