モッチリ麺ととろ~りソース☆フェイクフードパスタの作り方【ペペロンチーノ、ナポリタン、ミート・クリームソース編】
2016/09/27
お洒落なイタリアンといえば、まずはパスタですね。
麺の種類もソースの種類も沢山あり、凝れば凝るほど作りがいのあるフェイクフードです。
今回はきれいな麺の作り方と、シンプルだけどリアルなソースを絡めた小エビとブロッコリーのクリームソースパスタをご紹介しようと思います。
麺やソースの基本的な作り方がわかるようになっていますので、パスタにトライしたい人はぜひ作ってみてください。
レシピ:ソースがとろりと絡む小エビとブロッコリーのパスタ
難易度: ★★★☆☆ 麺の作り方によって難易度が変わりますが、複雑な作業はありません。
完成度: ★★★★☆ 見た目も華やかで美味しそうなクリームパスタです。
予算: 200円~600円 (全て100均でそろえた場合の目安です。お皿を作るかどうかでも前後します。)
用意するもの
材料
- 樹脂粘土 (白 100均ショップ・ダイソーで手に入ります。)
- 石粉粘土 (お皿から作ってみたい方はぜひ。100均ショップ各社で手に入ります。)
- ベビーパウダー (お皿を作る人のみ。小麦粉やベーキングパウダーで代用できます。)
- アクリル絵の具 (白・黄色・黄土色・赤・緑など 100均の物で充分です)
- 水性ペン (あると着色が楽になりますが、なければアクリル絵の具で代用可能です)
- 木工用ボンド
- ニス(水性・透明タイプ 100均ショップで購入できます)
道具
- つまようじ
- コスメティックシリマー (100均ショップのコスメコーナーにある注射器型のスポイトです。サイズが複数ある場合は、大きめのものがお勧めです。)
- ハサミ (手芸用の先がとがって小さめのものがベストです)
- 紙やすり (お皿を作る方のみ。爪ヤスリが使いやすいので、使い古しがあればそれで充分です。)
- クッキングシート (お皿を作る人のみ。)
- 太目の丸い棒 (お皿を作る人のみ。)
- 綿棒 (エビの着色に使います。なければ細い筆でも代用可能です)
- ピンセット
- ニス用の筆
手順
1.お皿を作ってみましょう
今回は、フェイクフードにつきものの食器の作り方からご説明します。
石粉粘土という、人形などを作るのに適した粘土を使用します。
お皿は必要ない、または樹脂粘土で作れるという方は【手順2】まで飛ばしてください。
石粉粘土は、細かい石の粉を樹脂でまとめた粘土です。
これまで使ってきた樹脂粘土や紙粘土と違い、乾燥してから削ったり磨いたりすることでリアルな食器を作ることができます。
これまでは説明を省いてきましたが、良い機会ですのでお皿を作ってみたいと思います。
手びねりで食器を作ることもできますが、シャープでリアルな形の食器を作るために簡単な型取りをやってみましょう。
型を取るための物を用意します。
サンプルで使用したのは、100均で購入した小さい薬味皿です。
プラスチックや金属、陶器などの固い物であれば、なんでも利用できますので、お皿にしたい形のものを見つけてみてください。
型にするお皿に、ベビーパウダーをはたいておきます。
これは型から粘土をはがしやすくするための処理です。
ベビーパウダーがなければ、小麦粉・片栗粉・ベーキングパウダーでも代用できます。
型を使って成形する場合は必ず必要となりますので、使えるものを探しましょう。
石粉粘土をよく捏ねます。
石粉粘土は紙粘土などと違い、捏ねてもそれほど粘り気は出ません。
引っ張るとボソっとちぎれてしまうほどです。
それでも捏ねずに使うと、破れたり乾燥時に歪んだりしやすくなってしまいます。
中の水分が均一に粒子になじむように、時間をかけて丁寧に捏ねてください。
捏ねた石粉粘土を薄く延ばします。
クッキンシートを2枚使い、粘土の上下を挟むようにします。
その上から丸い棒状の物を麺棒のように使い、中心から外へ少しづつ粘土を延ばしてください。
力を入れすぎるとちぎれてしまいますので、少しづつです。
向きを変えながら徐々に薄くしていき、1mm程度の厚さまで繰り返します。
型にするものよりも一回り大きいサイズまで延ばせたら、型の上にそっと乗せます。
指で押しながら型に沿わせ、しっかりと貼りつくように成形しましょう。
形ができたら、大きくはみ出した縁の部分はハサミで切り落としておきます。
後で削りますので、少し大きめで構いません。
型が取れたら、型から外さずにそのまま乾燥させます。
柔らかいうちに無理に外すと、型崩れしたり歪んだりしてしまいます。
石粉粘土は乾燥が早いので、薄い物なら2日もあれば充分でしょう。
粘土が乾燥したら型から外します。
力を入れないようにそっと外してみてください。
紙やすりを使い、フチの部分や内側の傷をきれいにします。
目の粗い物から始めて全体の形を整え、だんだん細かい目のやすりで仕上げます。
ネイル用のヤスリだと、粗目から超細目まで1つで賄えるので便利ですね。
細かい目のやすりを使うと、表面がツルツルと光ってくるのが判るはずです。
ヤスリをかけ終わったら粘土の粉を払い落し、透明ニスを塗っておきます。
これでお皿の準備が整いました。
2.パスタの具を準備します
今回は小エビを作ってみたいと思います。
小さい具材なので、細かい作業の連続ですが頑張りましょう。
樹脂粘土の白をごく少量取り出してよくこねてください。
色は付けずにそのまま使います。
一つまみ分の粘土を取り、指先で細長く延ばします。
長さ10mm程度、太さは2~3mm程度を目安にします。
棒状の小さい粘土に、カッターの背やつまようじを使って線を付けます。
これが海老の背中のフシです。
今回はシッポや頭は作りませんから、端から端まで等間隔に何本か筋を付けておきましょう。
筋を付けたほうを外側に、くるりと丸まった形にします。
この形のものをいくつか作っておいてください。
できたら完全に乾燥するまで、1日以上置いておきます。
海老が乾いたら、赤い色を付けましょう。
アクリル絵の具の黄色と赤を使い、明るめのオレンジを作ります。
多目の水で溶いたら、綿棒に吸わせます。
綿棒をティッシュに押し当てて水分を良く取り、エビの背中側(外側)に点々と色を付けていきます。
出っ張ったところだけを重点的に、端から端までシマシマに色を付けていきます。
色を付け終わったら、小エビの完成です。
もうひとつ、小さいブロッコリーも準備しましょう。
ブロッコリーの作り方は以下のページに詳細な説明がありますので参照してください。
⇒こんな風に作れるの!?面白楽しいフェイクフードブロッコリーの作り方
ブロッコリーを作るのが面倒ならば、小エビだけでも構いません。
また、小エビも作らずにベーコンやピーマンを使う方法もあります。
具材は自由ですので、簡単に作れそうなものを試してみても良いと思います。
具材の準備ができたら、いよいよ麺を作りましょう。
3.パスタの麺を作ります
麺は樹脂粘土を使って作ります。
粘土はあらかじめよくこね、少量のアクリル絵の具の黄土色で薄い小麦粉色に着色をしておいてください。
最初に注射器型のスポイト「シリマー(シリンジ)」を利用する方法をご紹介します。
おにぎりの作り方で、お米を作るためにシリマーを持っている方はこちらを試してみてください。
シリマーを持っていない、買う予定もないという方は、道具を使わない手順をご紹介していますので「手順 3-2」まで飛ばしてください。
3-1.シリマーを使って麺を作る方法
シリマーの中に粘土を詰め、先端から絞り出すことで麺を作ります。
シリマーの一番先端の針の部分(ノズル)は外しておき、本体の先端部分の穴を使います。
粘土はできる限り柔らかい状態のものが望ましいです。
100均ショップの樹脂粘土であれば、よく捏ねてとにかく柔らかくしておきましょう。
余り柔らかくならない場合は、ラップなどに包んで水分が入らない状態にして、熱湯に数分浸けておきます。
(ダイソーの樹脂粘土は水で延ばすができませんので、熱で柔らかくします。)
水を足して柔らかくできるタイプの樹脂粘土をお使いの場合は、少量の水を足してねばねばするくらいまで柔らかくしておいてください。
充分柔らかくなったら、シリマーに粘土を詰めます。
粘土と押し込む棒(ブランジャー)の間に空気が入ってしまうと、空気がクッションになって力が入りにくくなってしまいます。
できるだけ空気が入り込まないように、細長い形にして詰めていきます。
先端から少し粘土が出てきたら、いよいよ麺づくりに挑戦です。
力を込めて粘土を押し出します。
数センチ(写真に写っている程度)まで押し出したら、ハサミで切り落とします。
同じように何本かを押し出しておきましょう。
3-2.シリマーなしで麺を作る方法
シリマーを使わなくても、麺を作ることは可能です。
単純に、とにかく細く粘土を延ばしていけばよいのです。
平らな物の上で、転がしながら粘土を延ばします。
力を入れると粘土は潰れてしまいます。
また、急ぎすぎるとよじれて太さにムラができてしまいがちです。
力を入れず、ゆっくりと端から、できるだけ均一な太さになるように延ばしてください。
手で延ばす場合、粘土をちぎってごく少量づつ作業をします。
使っていない分はラップに包み、空気に触れて乾燥しないように注意してください。
ある程度延ばせたら、端の部分はハサミで切り落としてまっすぐな切り口にしておきましょう。
これで麺の準備は完了です。
4.具を絡めて麺を成形します
何本かの麺をまとめて、お皿に盛った形を作ります。
この時に直接お皿に盛り付けてしまっても良いのですが、綺麗な丸い形を作るために一工夫するとさらに形作りが楽になります。
お皿よりも一回り小さく、丸い形のものを用意します。
サンプルでは薬瓶のふたを使っていますが、同じように使える物なら何でも構いません。
この丸い形に添って、麺を盛り付けていきます。
(枠に使うものの内側にベビーパウダーをはたいておくと、後で外すときに楽です。
が、麺の表面は乾燥が早いので、なくてもそれほど困ることはないと思います。)
一本づつ指で丸めるようにしながら、交互に積み重ねるように麺を置いてみましょう。
全体に偏りがなく、中央が高くなるのが理想です。
また、麺を重ねるときに、間にエビやブロッコリーなどの具を挟み込んでいきます。
バランスよく隙間から具がのぞいて見えるように、ピンセットなどを使って配置してください。
作った麺を盛り付け終わったら全体をチェックし、残った具材をボンドで貼りつけておきましょう。
これでパスタの形ができました。
この状態で乾燥するまで放置します。
形が崩れなくなるまで、最低でも2日間は乾燥させてください。
5.お皿に盛り付けてソースをかけます
いよいよ盛り付けてソースをかけ、パスタを完成させましょう。
お皿のパスタを乗せる部分に木工用ボンドを塗ります。
パスタを貼りつけ、こぼれてしまった具や、追加したい具があればこの時点でボンドを使って貼りなおしておきます。
今回パスタに掛けるクリームソースは、アクリル絵の具と木工用ボンドで作ります。
まずアクリル絵の具の白と黄色を混ぜ、薄いクリーム色を作ります。
木工用ボンドを出して絵の具と混ぜますが、絵の具の量はボンドの1/10以下とごく少なめにしておきます。
このままだと、マヨネーズのようなモッテリとして粘度が高いソースになります。
クリームソースはもう少しサラサラしてほしいので、ここで水を足します。
最初は1滴。
よく混ぜてみて、まだ重そうであればもう1滴。
つまようじですくったときに、上に盛り上がらない程度まで薄めておきましょう。
逆に薄めすぎると、お皿に流れたときにぺったりとしてしまいます。
目安はすくえるけれどポタリと垂れ落ちない程度。
あとはソースをパスタに絡めるだけです。
つまようじを使い、麺の隙間や脇のお皿まで、たっぷりと絡めてください。
ボンドは乾くと透明感が出るので、ちょっと多すぎるぐらいで丁度です。
ソースが乾いたら、クリームパスタの完成です。
参考
今回は麺の作り方を中心にお送りしました。
パスタはソースの種類が多く、非常に作りがいのあるフェイクフードです。
参考までに、代表的なソースの材料をいくつか揚げておきますね。
気になるものがあれば、ぜひ作ってみてください。
・ミートソース
樹脂粘土を肌色がかかったピンク色に着色し、少し潰れた塊にして乾燥させます。
乾燥した粘土をつまようじを使ってちぎるように細かくし、挽肉の粒を作っておきます。
アクリル絵の具の黄色・赤・少量の茶色などを使い、ミートソースの色を作ります。
木工用ボンドと少量の絵の具を混ぜ合わせてソース状態にしたら、樹脂粘土の粒を足してよく絡めます。
このソースでは、ボンドに水は加えません。
ボンドの量を多めにすることで、モッテリとした重たいソースになります。
最後に白またはクリーム色の樹脂粘土を乾燥させてすりおろした粉チーズを掛ければ、リアルなミートソースパスタの完成です。
・ペペロンチーノ
ペペロンチーノはオリーブオイルが主体のソース。
使うのは水性ニスです。
透明感を出すため、水彩絵の具の黄色をごく少量ニスに混ぜてソースにします。
白っぽい樹脂粘土の粉末を足すと、粉チーズが絡んだ感じにすることができます。
また、赤い樹脂粘土を細く切ったものを絡めると、唐辛子が混じった表現になります。
経験上、このような軽いソースに使うには、100均ショップ・セリアの水性ニスが一番適しているように思います。
ニスによってはかなり粘り気があるものもありますから、できるだけサラサラしたタイプの物を使ってみてください。
・ナポリタン
ナポリタンを作る場合、最初から麺に着色をした方が完成度が高くなります。
麺用の粘土に黄色や赤で薄めのオレンジの色を付けておき、その粘土を使って麺を成形します。
ソースはアクリル絵の具の黄色+赤で作ります。
こちらは赤みが強いオレンジ色を作り、木工用ボンドでソースにします。
ナポリタンソースは少しざらざらした質感がポイントです。
もし手元にあれば、ベビーパウダーなどの粉末を少量ソースに混ぜておきます。
ソースと一緒に樹脂粘土のピーマンやベーコン、粉チーズを絡ませて完成させます。
参考画像では、プラスチックの小さいフォークに絡ませてキーホルダーにしたものを載せてみました。
100均ショップでは、プラスチックや木の小さいスプーンやフォークを手に入れることができます。
食器に盛るだけでなく、このような加工をして持ち歩けるのもフェイクフードを作る楽しみの一つですね。
まとめ
パスタの作り方、いかがでしたか?
シリマーを使った麺づくりですが、粘土を押し出すにはかなり力がいります。
これは実際のパスタマシーンを使うパスタ作りでも一緒ですが、道具が小さいだけにとても力がいるように感じるかもしれません。
実は、フェイクフード用の麺を作る道具というのも販売されています。
「ヘアメーカー」または「モンブランメーカー」などの商品名がついており、粘土を使って簡単に麺が作れるというものです。
ただ、小型のものは100均のシリマーと同じくらい力がいりますし、ねじ込み式などで力を入れずに作れるものはそれなりの価格になります。
ラーメンやパスタなどを大量に作るのでない限り、それほど必要ないかなという印象です。
フェイクフードに興味を持ってくださって、これからジャンジャン作るぞーという方は、そういった専用の道具なども調べてみると面白いかもしれませんね。
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