アクセサリーに最適!愛らしいミニチュアフードロールケーキの作り方
2017/05/14
甘いクリームがくるりとのの字に巻かれた愛らしいケーキ。
みんな大好き、ロールケーキの作り方です。
スイーツデコモチーフとしても人気で、そのままでもデコっても可愛いアクセサリーになる優れもの。
失敗しないコツと手順をご紹介します。
レシピ:クリームの巻き方に秘策あり!?失敗しないフェイクロールケーキ
難易度: ★★★☆☆ コツをつかめば簡単にたくさん作れます。
完成度: ★★★★☆ 可愛らしく目立つスイーツデコパーツです。
予算: ~400円 (材料をすべて100均でそろえた場合の目安です)
用意するもの
材料
- 樹脂粘土 (白 ダイソーの手芸売り場で購入できます)
- アクリル絵の具 (黄色・黄土色・茶色)
道具
- 平らで透明または半透明の物(DVDケース、プラスチックの蓋など)
- 歯ブラシ (使い古したものがあればベストです)
- メイク用スポンジかキッチン用のメラミンスポンジ
- プラスチック容器など絵の具を出せる物
- ラップ (内側にも質感を付けたい場合のみ)
- カッターナイフ
手順
1.ケーキのスポンジ生地を用意します
スポンジケーキを作るときに最適なのは、実は「軽量粘土」と呼ばれるものです。
軽量紙粘土や軽量樹脂粘土と呼ばれる軽くてフワフワした粘土は乾燥後の肌理がやや粗く、スポンジの軽い質感をとても良く表現できるからです。
ただ軽量粘土は樹脂の密度が低くて硬さが足りないため、アクセサリー加工に適しません。
今回はスイーツデコに応用できるよう、加工に適した樹脂粘土を使ってご説明します。
作りたい大きさに合わせて、樹脂粘土を取り出します。
サイズは自由に決められますが、最初は少し大きめに作った方が簡単です。
今回のサンプルは、5ccの計量スプーンで計った粘土でスポンジを作成しています。
粘土をよくこねたら、アクリル絵の具を使って色を付けて行きます。
まず黄土色(イエローオーカー)をごく少量粘土に付けて充分に練り込み、薄いアイボリーの生地を作ります。
ここまでならパンやクッキーの生地と一緒ですが、スポンジケーキは卵やバターがたっぷり入る分だけ黄色っぽい色になっていますよね。
アクリル絵の具の黄色をごくごく少しだけ付けて、薄いいクリーム色にしましょう。
黄色は非常に強く出る色なので、本当にちょっとだけで充分な色が出ます。
付けすぎると真っ黄色な生地になってしまいますから気を付けて!
色がむらなく混ざったら、手のひらで丸めてラグビーボール型にします。
台の上に置き、上から平らな物を使って押しつぶしてください。
ふんわり感を出すために、あまり薄くなりすぎないように注意しましょう。
潰した粘土の表面に、歯ブラシを使ってボソボソした跡を付けます。
サンプル画像では下に古タオルを敷いていますが、これは下になる面にも軽くボソボソ感を付けるためです。
ただ、今回のロールケーキに関してはそれほど必要ありませんので、なくてもOKです。
歯ブラシで質感を付けると同時に、形を整えていきます。
左右から叩いて、両側の長辺のラインができるだけまっすぐになるように。
最終的にカットする時に、両端は切り落としてしまいますから、完全に直線にしておく必要はありませんが、切り捨てる部分をできるだけ少なく済むようにしておきましょう。
形ができたら、すぐに焼き色を付けてしまいます。
要らないプラスチック容器や牛乳パックの裏などを使い、アクリル絵の具の黄土色と茶色を絞り出します。
水は使わず、メイクスポンジなどにそのままつけていらない紙などに何度かポンポンして絵の具をなじませたら、スポンジ生地のボソボソさせていない面を軽くたたくようにしながら着色しましょう。
容器の上で絵の具を直接混ぜ合わせながら、まんべんなく色が付くようにポンポンしてください。
これはロールケーキの断面で、内側のクリームとスポンジとの間の焼き色になります。
多少くっきりしたほうが見た目がきれいですので、茶色がやや多めな感じで遠慮なくしっかりと着色しておきましょう。
ムラや色の混ざり具合がおかしくなったとしても、見えない部分なので大丈夫です。
ザックリとしっかりと、全体的に茶色に色が付いた状態にしておきます。
ここまで出来たらスポンジ生地はいったんお休みです。
邪魔にならない場所によけておいてください。
参考:モカ生地の着色
今回のサンプルでは、プレーンのスポンジ生地のほかにモカ生地のロールケーキも用意しました。
他にも抹茶やストロベリーなど、カラーの生地も可愛いですよね。
モカ生地の着色方法については、過去記事【フェイクフードアイスの作り方】で
モカアイスの着色をご紹介していますので参考にしてみてください。
粘土の種類は違いますが、同じ手順でモカ生地を作ることができます。
2.クリームを作って巻き込みます
これまで作ってきたいろいろなフェイクフードでは、パーツごとにある程度乾燥させながら作業を進めてきました。
が、ロールケーキは作り始めたら完成形まで、一気に形を作ってしまいます。
スポンジを作り終わったら、すぐにクリームを作り始めます。
スポンジの粘土が乾いてしまう前に巻いてしまいたいので、サクサクと進めていきましょう。
同じ樹脂粘土を、スポンジに使ったのと同じ量だけ取り出します。
こちらは着色せずにそのまま使いますので、よく捏ねて滑らかにしておきましょう。
スポンジのサイズに合わせて、クリーム用の粘土をつぶします。
幅はスポンジと同じ。
長さはスポンジよりやや短めです。
その短くなった分で、一方をやや厚めにしておきます。
ロールケーキの中心は、ほかのところよりもちょっとだけクリームが多くなってますね。
その状態をきれいに作るための一工夫です。
クリームのサイズが整ったら、スポンジケーキに乗せて巻いていきます。
着色した面にクリームを乗せて、クリームを内側に巻きます。
この時、画像のように、巻き始めの方に少し隙間を開けておきましょう。
クリームは厚みがある方が隙間側に来るように乗せてください。
巻き始めは、余っているスポンジだけを織り込むイメージできつめに巻きます。
あとはそのままクルクルと自然に最後まで巻くだけです。
巻き終わったら、綴じ目を下にして軽くつぶし、ロールケーキの底が柔らかく自然に平らになるように形を整えます。
先に作ったスポンジの粘土の表面が待っている間に軽く乾いているため、スポンジとクリームの粘土が混ざり合ってしまうことはありません。
が、あまり強く何度も転がしていると、合わせ目の部分が馴染みすぎてしまうので、形作りは手早く力を入れすぎずに行う必要があります。
巻いたら2、3回コロコロと軽く転がしてなじませ、歯ブラシで全体を軽くたたくようにしながら形を整えると、余分な力がかからずに自然で柔らかいスポンジを表現することができます。
これでロールケーキの形ができました。
周囲にも焼き色を追加したい場合は、この後すぐに作業をします。
水で濃い目に溶いたアクリル絵の具の黄土色を使い、メイクスポンジに吸わせてティッシュオフしてから、ポンポンと表面に着色してください。
いきなり濃い色を付けてしまわないように、少しづつ丁寧に作業しましょう。
3.カットして仕上げましょう
さて、ロールはきれいにできたでしょうか。
ロールケーキ作りで一番わくわくする瞬間、ケーキのカットです。
一般的に、樹脂粘土作品をカットするのは表面が乾燥してからになります。
粘り気が強い樹脂粘土は、よほどよく切れる刃物を使わない限り出来立ての柔らかい状態ではきれいにカットすることができません。
ただ、完全乾燥または半乾燥でカットすることでのデメリットもあります。
カットした面にも質感感を追加したい場合です。
今回のロールケーキもその一つ。
もちろん、完全に乾いてからカットしてツルリとした表面に仕上げても悪くはありません。
スイーツデコ作品の場合は、そのようなプラスチックっぽい仕上がりが逆に可愛さを強調する効果もあります。
今回はあくまでもフェイクフードとしてのリアルさにこだわりたいので、作りたての粘土作品を柔らかいままでスパッとカットする小技をご紹介しましょう。
粘土を乾かないうちにカットするには、冷凍庫を使います。
え?とびっくりされるかもしれませんが、実は以前から広く知られている手法です。
巻きあがったロールケーキを、ぴっちりとラップで包みます。
そのまま冷凍庫に入れ、15分程度凍らせておきます。
15分経ったら取り出して、すぐにカットしてみてください。
サクっとした手応えで、キレイにカットできるはずです。
これは、樹脂粘土に含まれる水分が凍っているから。
水分が氷になっている状態だと樹脂を結合する粘度が下がり、貼りつくことなくきれいにカットできるのです。
ただし、樹脂粘土の水分が解凍して水に戻ってしまうと、また粘りが強い状態に逆戻り。
解凍はほんの数分で進んでしまうので、凍らせた樹脂粘土のカットは短時間勝負になります。
カットしようとしたときに、刃に引っ張られて表面が沈むように感じたら、もう一度ラップして冷凍し直してください。
無理にカットしようとすると、せっかくのうずまきが崩れて、汚らしい断面になってしまいます。
樹脂粘土を冷凍する方法は、他にもいろいろ応用が利きます。
切り口を柔らかい状態で加工したいものを作るときに、覚えておくと便利ですね。
綺麗にカット出来たら、切り口のスポンジ部分に歯ブラシを使って軽くボソボソした質感を追加しましょう。
まだ柔らかいので、力を入れすぎないように気を付けて。
もし、切り口にフルーツなどを埋め込みたい場合も、ここで作業をしてしまいます。
100均ショップでも販売されているフルーツのスライス棒(薄くスライスして使うフルーツパーツ)などを使い、少量の木工用ボンドで少し埋め込む感じに張り付けておきましょう。
切り口の処理が終わったら、今度は風通しの良いところで完全に乾燥させます。
サンプル程度のサイズなら、3日ほどで乾燥します。
粘土の種類や質にもよりますので、触ってみてカリカリに乾くまで置いておいてくださいね。
おつかれさまでした。
フェイクロールケーキの完成です。
まとめ
今回のサンプルの幅で、端の部分の切り落としを除き、4つのロールケーキが作れました。
生地の幅を広げれば、もっとたくさんのロールケーキを量産することもできそうですが、あまり横長すぎる生地は、巻きにくく、失敗しやすいためお勧めしません。
たくさん作るときも面倒がらずに、巻きやすい幅で作るようにしてくださいね。
実際にやってみるとよくわかるのですが、ロールケーキをキレイに巻くのは意外とコツがいる作業です。
特に”あるある”なのが、「中央にクリームが寄ってしまう」という失敗。
何度かトライすれば慣れてきれいに巻けるようになるのですが、出来ればあんまり失敗作は量産したくありませんよね。
今回ご紹介したように、クリームのサイズと巻き始めの位置に注意すれば、初心者さんでも比較的失敗なしで巻くことができるはずです。
ぜひ参考にしてみてください。
出来上がったロールケーキは固い樹脂粘土製なので、金具を付けてピアスやヘアピンなどのアクセサリーやマグネットやプッシュピン(画鋲)などの雑貨に加工することができます。
たくさん作って、色々な作品に仕上げてくださいね。
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