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【透明粘土不使用】プリプリ果肉を再現するフェイクフードいちじくの作り方

      2017/01/26

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無花果(いちじく)は、ゴワゴワとした外皮の中にジューシーな赤い果肉が詰まった果物。
よく目にするミカンやリンゴ、イチゴなどとは違った不思議な見た目をしていますね。
今回はそのいちじくの透明な果肉を、透明粘土を使わずに表現する方法をご紹介しましょう。

レシピ1:超簡単!?丸ごといちじくの作り方

まずはいちじくの特徴的な外見を作る作業をご案内します。
丸めて色を付けるだけなので、初心者さんにもお勧めです。

難易度: ★★☆☆☆ 道具も最小限で難しい作業はありません。
完成度: ★★★★☆ 着色が上手くいけば、かなりリアルないちじくが作れます。
予算:  ~500円 (全て100均でそろえた場合の目安です)

用意するもの

材料

  • 樹脂粘土(白 100均ショップダイソーの手芸売り場にあります)
  • アクリル絵の具 (黄色・赤・青、あれば緑も 100均ショップ各社で購入できます)
  • ニス(水性・透明タイプ 100均ショップで購入できます)

道具

  • つまようじ
  • 歯ブラシ (使い古して毛先が開いたものでOKです)
  • 絵筆 (先が細い物。ネイル用の細筆などが便利です)
  • スポンジ (メイク用またはメラミンスポンジがお勧め)
  • 不要なプラスチック容器など (絵の具を出すのに使います)
  • ティッシュ・キッチンペーパーなど

手順

1.いちじくの形作り
白の樹脂粘土を作りたい大きさに合わせて取り出してよく捏ねておきます。
よく捏ねた粘土に、薄く黄色の色を付けます。
写真のように水性ペンを使うと手が汚れずに楽ですが、なければアクリル絵の具の黄色をごく少量混ぜてください。
いちじくの果肉の外側、淡いアイボリーを目指します。
ペンや絵の具を付けたら、ムラがなくなるまで再度よく捏ねておきましょう。

着色した粘土を手のひらで丸め、片方が少しとがった「しずく型」にまとめます。
尖らせた方を指で延ばし、いちじくの軸の部分を作ります。
おおよその形ができたら、歯ブラシを軽く全体に当ててザラザラした表面を作ります。
クッキーやパンではないので、それほど強くボソボソさせる必要はありません。
要は「ツルッツルじゃない」程度の表面になればOKです。

つまようじを寝かせて、縦方向に筋を付けます。
ランダムに深い浅いを変え、全体に細かく筋を付けておきましょう。

最後にお尻の部分を作ります。
いちじくのお尻は、果皮がはじけて内側がのぞくような形になっています。
つまようじの先を中心に引っ掛けるようにして、外側に引っ張ります。
3~5本の裂け目が出来るように、多少めくれるくらいに強く引っ張ってしまってください。

これでいちじくの形作りはおしまいです。
中身の果肉を作りたい場合は1日~1日半程度、このまま完成させる場合は4日程度乾燥させます。
下側が潰れて平らにならないように、柔らかいうちは何度か転がしてあげてくださいね。

2.外皮の着色
熟したいちじくの皮は、とても複雑な深い赤紫色をしています。
絵の具を重ねることで、この深みを表現してみましょう。

要らないプラスチックなどにアクリル絵の具を出します。
写真で使用しているのは牛乳パックをカットしたものです。
今回は水をあまり使わないので、浅めの容器やしみ込まないものであれば何でもOKです。

使う絵の具の量は、黄色>赤>青>(有れば緑色)です。
量が多い物から順に着色をしていきます。

黄色の絵の具をごく少量(1~2滴)の水でやや薄めに伸ばしてください。
スポンジに絵の具を付けて、ティッシュなどで軽く水気を吸い取ります。
いちじくの全体にスポンジをポンポンと当て、黄色く色を付けてください。
軸の部分とお尻の開いた内側の部分は着色せず、白いまま残します。
多少のムラは気にせず、全体に絵の具が付くことを目指しましょう。

次にパレット上で赤を少し黄色に混ぜ、オレンジ色を作ります。
同じように水を1滴たらし、なめらかな状態にしておきます。
先ほど黄色を付けたスポンジにそのままオレンジ色を付け、同じようにポンポンと色を付けます。
黄色の範囲よりやや狭く、やはり全体的に重ねてしまってください。

さらに赤の量を増やしてこの作業を繰り返します。
赤が増えるほど着色する範囲は狭く、水の量を少なくしてやや厚めに絵の具が付くようにしましょう。
この赤はムラができてしまった方がリアルになるため、多少地色がのぞく部分があってもそのままで構いません。

最後にごく少量の青を足します。
えんじ色から紫色の間くらいの色を作り、ざっくりした感じでポンポンしていきます。
濃い色と薄い色の部分がハッキリする方が、キレイな仕上がりになります。
やりすぎない程度でストップしてください。

全体の着色が一段落したら、筆を使って縦の線を付けていきます。
着色に使った色にさらに少量の青を混ぜて一段濃い色を作りましょう。
筆の先に絵の具を付け、いちじくの縦方向に数本の線を描き入れます。
お尻から軸に向けて筆を動かすと、曲がらずにきれいな線を描くことができます。

最後に残っている黄色の絵の具に水を足し、やや緩めに溶きます。
筆の先に黄色を取り、いちじくの表面に小さな点々を付けて行きます。
筆先が触れたか触れないか位の薄さでランダムな点を付けてみてください。

これでいちじくの着色は完了です。
丸のままで作った場合はこれが完成形になります。
軸の先端をハサミなどでカットして、ニスをしっかり塗ってツヤツヤに仕上げてください。

レシピ2:複雑で透明な果肉づくりに挑戦!

いちじくをカットしてみると、赤い果肉の中に白い粒々がミッチリと詰まっているのがわかります。
その粒々は細い糸のような繊維で外側の果肉につながっています。
あの白い粒々を種だと思っている人も多いと思いますが、実はアレ、「花」なんです。
そう。いちじくの漢字「無花果」は、”花が内側に咲いて外からは見えない”状態を指しているんですね。
そんな独特の果肉を表現する簡単な方法をご紹介します。

難易度: ★★★★☆ 手順は簡単ですが、細かい作業が多くなります。
完成度: ★★★★☆ リアルで透明感のある果肉が作れます。
予算:  +300円 (追加材料をすべて100均で購入する場合の目安です)

用意するもの:(材料はレシピ1にプラスで必要な物のみ記載)

材料

  • 樹脂粘土(赤 100均ショップダイソーの手芸売り場にあります。なければ白に着色して使います)
  • アクリル絵の具 (白 レシピ1の黄色と混ぜて使います)
  • ガラス絵の具(赤 100均ショップダイソーの工作売り場で購入できます)

道具

  • カッターナイフ (大型の物があればベストです)
  • ピンセット
  • つまようじ
  • 絵筆 (先が細い物。ネイル用の細筆などが便利です)
  • 不要なプラスチック容器など (絵の具を出すのに使います)
  • ティッシュ・キッチンペーパーなど

手順

1.カットして断面を作りましょう
いちじくは花が内側に開くため、中央が空洞になった形になっています。
果肉を詰めるための断面を作っていきましょう。

カットした断面を作るためには、形を作ってから1日から1日半乾燥させたものを使用します。
周りが完全に乾いてサラサラした状態で、強く押すとやや潰れる感じくらいがベストです。
その状態になったら、レシピ1でご紹介した通りにまわりの皮の着色をしてしまってください。
着色が終わったところから次の作業スタートです。

着色したいちじくを、縦半分にカットします。
カッターの刃を長めに出し、一気にまっすぐにカットしてください。
多少潰れてしまいますが、この後形を整えるので気にしなくて大丈夫。
下まできっちりと切り下げて、完全に切り離してしまいましょう。

カットした断面を、ピンセットなどを使って掘り出します。
まず中央からぐるりとピンセットを回して、中央部分の粘土を取り出します。
あとは周囲から中央に向かってこすり落とすように、少しづつ粘土を掻きとっていきます。
外側を薄く残して粘土を掻き出したら、ピンセットやつまようじの先を使って周囲を引っかくように荒らしておきましょう。
手順写真の4枚目のような状態になればOKです。
全体の形を整えたら、そのまま完全に乾燥するまで風通しの良い場所で乾かしておいてください。
サイズにもよりますが、2~3日あれば充分でしょう。

2.果肉の土台部分を作ります
いちじくの透明な果肉は、透明粘土などを使うことでもきれいに表現できます。
でも、高価な透明粘土を使わなくても100均素材だけで再現することは可能です。
そのために使うのが、ダイソーで販売している「ガラス絵の具」です。
乾くと透明になるこの素材を使って果肉を作るために、まず土台となる部分をしっかりと作っておきます。

樹脂粘土の赤、または白に絵の具で濃い赤色に着色した物を用意します。
よくこねて柔らかくしたら、少量を取って果肉の内側に貼りつけます。
指でなすりつけるように全体に広げ、薄く内側を覆うようにしておきましょう。
ここで一度つまようじを使い、今貼りつけた粘土の表面をボコボコにします。

さらに少量の粘土を軽くひも状に伸ばし、フチに沿って貼りつけます。
中央が空洞になった状態を作るためなので、中央部分はふさがないようにします。
この後ガラス絵の具が乗るため、高さもフチから1mm程度低い位置までにしておいてください。
後から乗せた粘土も、中央から外に向かって線を引くようにつまようじでひっかいて細かく筋を付けておきましょう。
また、フチの白い部分のデコボコの隙間にも、つまようじを使って赤い粘土が入り込むように細かくつついておきましょう。

ここまで来たら、もう一度乾燥させます。
赤い粘土が完全に乾くまで、2日程度放置してください。

3.花を付けて最後の仕上げをしましょう
果肉の土台が乾燥したら、いよいよいちじくの特徴的な花と果肉を作ります。
花と繊維の白を表現するのはアクリル絵の具です。
不要なプラスチックなどにアクリル絵の具の白を出し、少量の水でよく溶いてください。
ごく少しの黄色を加え、薄いアイボリーにしましょう。

細い筆に絵の具を取り、ティッシュなどで軽く水分を吸い取ります。
筆の先を使い、果肉の上に点と線を描き込みます。
特に線はできるだけ細く、できるだけ多く書き込むのがポイントです。
点にも強弱をつけ、ところどころは大き目で目立つ点を付けておきます。
この時点ではくっきりと白が目立ってオモチャっぽい感じになってしまうと思いますが、この後の処理で目立たなくなります。
大胆かつ繊細に、細かく書き込んでしまってください。

絵の具が乾いたら、ガラス絵の具の赤を出します。
やはり筆を使い、先ほど描いた果肉の上を覆うように塗り付けていきましょう。
内側のえぐれた部分は薄く絵の具が隠れる程度に、フチの部分は厚くぽってりと盛り上がるくらいに。
ガラス絵の具は最初不透明なので、せっかく書いた点が見えなくなってしまいますが大丈夫。
乾くと透明になり、キレイに透けて奥行きのある状態が現れてきます。
縁の白い部分にかかるところは特に丁寧に、自然なギザギザになるように色を付けてくださいね。

ガラス絵の具が乾いて透明になったら、同じ作業をもう一度繰り返します。
アクリル絵の具→ガラス絵の具→アクリル絵の具→ガラス絵の具です。
2度目のガラス絵の具は最初よりも薄めに、うっすらと白い点が透けて見える程度でとどめます。

最後にアクリル絵の具を最初よりもやや薄く水で延ばし、表面に浮き出た筋と花を書き加えます。
透けて見えている点が少ない部分だけ、ごく数カ所程度で充分です。

花と筋は書き終わりましたか?
最後に書き込んだ絵の具だけマットな感じに浮き上がってしまっているはずですね。
透明な水性ニスをたっぷりと塗って、全体のトーンを統一させてしまいましょう。
しっとりとして瑞々しい果肉になるはずです。

おつかれさまでした。
これでカットいちじくも完成です。

まとめ

いちじくのような果実を作る場合、半透明でプルンとした質感を表現するのは一見とても難しそうに思えます。
「すけるくん」のような透明粘土を使う手法が一般的ですが、小さなものを少しだけ作るにはコストがかかりすぎることが弱点です。

今回は樹脂粘土で土台をしっかり作り、ガラス粘土で奥行きを出す方法をご紹介しました。
この方法をアレンジすれば、カットオレンジやメロンなどの果肉を表現することも可能ですね。
工夫していろいろなフルーツにチャレンジしてみてください。

 - フェイクフード

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