手縫いの一本取り・二本取りとは?
2016/09/23
手縫いを行う際、作り方や説明の中で「一本取り」「二本取り」という表現を見たことがありませんか?どう使い分けるか、悩む人も多いようですね。今回は、この一本取り・二本取りについてお話します。
一本取りとは?
一本取りとは、針に糸を通して片側だけ玉結びをしたものを言います。通常、手縫いはこの方法を一番良く使います。小物作りやゼッケンを付ける時、裾などのまつり縫い、ちょっとした補修、しつけなども一本取りで大丈夫です。
一本取りについてのQ&A
一本取りで作業を行う際、よく聞かれる疑問をピックアップしてみました。
糸の長さはどのくらい?
糸が短すぎても長すぎても作業がやりにくくなります。縫いたい物の長さより、20センチくらい長めにカットしましょう。だんだん慣れてくると、自分に合った丁度良い長さがわかってきます。
絡まるのはどうして?
作業をしていると、糸が絡まってくることがあります。糸の長さを見直してみましょう。糸が長すぎると絡みやすくなります。また、糸の撚りが関係していることもあります。玉結びをする前に、糸を自然に上から垂らし、ねじれや不自然な撚りを戻しましょう。
糸がすぐ抜けるのは?
作業中、何度も糸が抜けるのは困りますね。通常の縫い針でなく、刺しゅう用の針などを使っていませんか?針の穴が大きすぎると、糸が抜けやすくなります。また、作業中に布から針を引っ張る際、針だけを持って引き抜いていませんか?糸も一緒に握って引き抜いてみましょう。
二本取りとは?
二本取りとは、針に糸を通して両端を揃え、玉結びをしたものを言います。ボタン付けや持ち手の補修など、丈夫にしっかり縫い付けたい時に使います。縫い直しができない上、糸が短すぎると途中で足りなくなってしまうことがあるので注意しましょう。
二本取りについてのQ&A
二本取りの作業の際によく聞かれる疑問をピックアップしました。
糸の長さはどのくらい必要?
ボタン付けの場合、糸は60センチくらいが良いとされています。針に通し、両端を合わせて玉結びをすれば丁度良い長さになるでしょう。それ以上長いと絡まりやすくなります。
途中で糸が足りなくなったら?
ボタン付けは、途中で足りなくならないように長さを用意してから始めましょう。足りなくなったらもう一度やり直すのが安心です。ボタン以外の時は、残った糸の中央で切り両端を結んで処理ができますが、強度は弱くなってしまいます。
刺しゅうの際の二本取りとは?
「刺しゅう糸を二本取りで」という表現を見たことがあるかもしれません。刺しゅう糸は、たいてい6本の細い糸がまとまって1本になっています。必要な長さを切り、端をしっかり持って1本ずつゆっくり引き抜きましょう。引き抜いた糸を自然に垂らし、撚りやねじれを戻して2本を揃えます。刺しゅう用の針に通し、片側に玉結びを作って作業を始めます。
まとめ
糸の一本取り・二本取りについて説明しましたが、いかがでしたか?一本取りは通常の縫い物、二本取りは強度が必要な際に使う方法でしたね。それぞれに適した糸の長さやコツもありました。やり方を覚えてしまえば簡単ですよ。今度「一本取りで」「二本取りで」という表現を見たら、この方法を思い出しながら挑戦してみてくださいね。
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