レジン作業中に出た気泡を消す脱泡方法は?
2017/01/06
レジンの作業で、一番細かな作業は、レジン液を流し入れた時に出来てしまった気泡を消す作業ではないでしょうか?
出てしまった気泡を消して「もう無いな。」と思っても、硬化したら、表面に細かな凹が出来てしまう…これが、残っていた気泡です。
また、レジン液と閉じ込めたデザインシート等との間に残っていた空気が、硬化していく過程で徐々に出てきてしまう事も少なくありません。
では、どうすれば、気泡を無くし奇麗な作品を作る事が出来るのでしょうか?
まずは、気泡を作らないようにする事から考えてみましょう。
気泡を作らないために
粘度の低いブランドのレジン液を使う
レジン液もメーカーによって、特徴は様々です。
粘度が高いレジン液だと、気泡が抜け辛いです。
また、低温(20度以下)だと、粘度が増すので、作業をする室温にも注意してください。
容器を押して出さず、傾けて重力に任せる
容器を押して出すと、容器内の空気がレジン液と一緒に出てしまうので、気泡が入りやすくなります。
そこで、容器を傾けて、レジン液が自然に流れ出るように垂らして使うと気泡は入りにくくなるのです。
色付けや、ラメ等をレジン液に混ぜる時は、シリコン型やミール皿の中で混ぜないようにしましょう。
小さくカットしたクリアファイルなどの上で、レジン液と着色料やラメ等を混ぜてから、型に流し入れてください。
ここで混ぜる時に、爪楊枝等を使いますが、爪楊枝の先で混ぜるのではなく、爪楊枝を寝かせるようにして、同一方向に混ぜるようにするのも、気泡対策の一つです。
パーツにもレジン液を塗っておく
パーツをレジン液に封入した時に、気泡が入ったり、細かい凹凸に気泡が絡みついてなかなか取れなかったりする事が有ります。
その防止として、先にパーツにもレジン液を塗っておくと、硬化済みのレジンや、流し入れたレジン液と密着しやすく気泡が入りにくくなるのです。
それでも、気泡が入ってしまう事もあります。
その時は気泡を潰すか、取り除くかをして、気泡を消す作業をしなくてはいけません。
脱泡方法
それでは、気泡を消す方法を紹介します。
先の細いもので気泡を消す
一番ポピュラーなやり方ではないでしょうか?
爪楊枝や針、目打ちやクリップを伸ばしたもの等で、気泡を潰したり、すくい取り除いたりします。
大き目の気泡なら、先端で刺せば気泡が割れて消えますが、細かい気泡は、逃げてしまいなかなか消すことが出来ません。
その場合は、小さな気泡を一カ所に寄せ集め、爪楊枝などですくい取るようにするとよいでしょう。
また、綿棒に付けるように取ることもおすすめです。
ただし、繊維が入らないように注意する事も必要です。
エンボスヒーターを使う
ドライヤーのような熱風が出る器具で、プラバンや他のハンドメイド作品でも、トースターやアイロン代わりとしても使用している方も多いようです。
レジンでは、気泡を潰す過程で使用します。
気泡は温めると膨張しはじけて消滅し、また、軽くなった気泡が浮かび上がって自然消滅するのです。
その為、エンボスヒーターで温めると気泡が消えて無くなるので、とても便利な商品です。
但し、熱風が250℃程出るので、レジンに当てる時間は短時間にし、燃えやすい物の近くでは使用しないでください。
ドライヤーを使う
エンボスヒーター同様の考え方です。
エンボスヒーターまでは用意出来ないと言う方は、ドライヤーでも対応出来ます。
しかし、風量が強いので、レジン液が寄ってしまう事があるので、遠くから熱風を当てるなどの注意が必要ですが、エンボスヒーターに比べると、表面の気泡しか消えない等の難点もあります。
このように、気泡対策にはいくつかあげられますが、気泡を潰すには表面に出ている方が潰しやすいです。
特に半透明のレジン液の場合、中の気泡は見つけにくいものです。
そこで、気泡を表面に出すにはどうすればよいのか?みていきましょう。
気泡を表面に出す方法
レジン液を入れた作品を、数ミリ持ち上げて落とす
これは、振動を与えて気泡を浮かび上がらせる方法です。
スポンジケーキを作る時にも行いますが、同じことです。
これを数回行ってください。
勢いよくやると、レジン液がこぼれてしまうので気を付けてくださいね。
ホットカーペットの上・ノートパソコン(熱くなっている時)の上などに置いておく
これは、レジン液が温まり気泡が消滅したり、内側の気泡が表面に浮かび上がってきたりする為です。
5分~10分ほど放置しておくと良いでしょう。
埃が入るのを防ぐ為に、プリンカップなどで蓋をしておくと良いです。
さいごに
これらの事から、気泡には温度が大事だと言うことがわかったと思います。
出来るだけ温かい部屋で行うと作業しやすいでしょう。
そして、気泡を潰す作業の時は、上から見るだけでなく、横からも見るようにしてください。
角度を変えて見ないと見つからない気泡も多く有るので見落とさないようにしましょう。
それでも、「どうしても気泡が取れない。」「硬化してみたら気泡が残っていた!」と言う場合は、最終手段として、ラメパウダーとレジン液を混ぜて再度硬化してみましょう。
すると、ラメで誤魔化されて気泡が目立たなくなりますよ。
レジンには厄介な気泡ですが、きちと向き合って丁寧に作業をし、素敵な作品を作り上げてください。
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