あなたの羊毛フェルト作品を販売するための4つのステップ
2016/06/01
自分の作った羊毛フェルトの作品がお友達に「売れるよ!」と言われたり、お友達が自分で作った作品を販売してお小遣いを稼いでいたり、ネットオークションなどで販売されている作品を見ているうちに、「私も売ってみたいな」「もしかして売れるんじゃない?」という気分になった、なってきたという方は少なくないのではないでしょうか?
でも、実際に自分の作品を販売しようと思うと、どこでどうやって販売すれば良いのか?どうやって値段を付ければいいのか?そもそも売れるのか?疑問と不安がどんどん出てきてしまいますよね。
そこで今回は、羊毛フェルト(に限らず手作りの)作品を販売する方法や、メリットでメリット、値段の付け方や作品を販売するにあたって意識すべき大切なことをまとめてお教えします。
作品を販売する場所とそれぞれのメリット・デメリット
自作の羊毛フェルト作品を手軽に販売できる場所として、「バザーやフリーマーケット」「レンタルボックスや委託販売」「自分のサイトやブログでの販売」「ネットオークション」「ソーシャルマーケットプレイス」の5つが考えられます。
最初の2つがオフラインでの販売、それ以降がオンラインでの販売になります。
<バザーやフリーマーケット>
バザーやフリマの会場に出店する、もっとも昔ながらの販売方法になります。
メリット:
・お客様と直接顔をあわせてやりとりができるので、作品に対する反応がわかりやすい
デメリット:
・天気の影響を受ける
・作品以外に什器や展示に使用する小物などを早朝から持ち運ぶ必要がある
・バザーやフリマによっては出展料が高い
・バザーやフリマによっては値切られる恐れがある
<レンタルボックスや委託販売>
雑貨屋さんの中に自分専用の場所を借りて作品を置かせてもらうレンタルボックスや委託販売(以下、合わせて「販売店」とします)。
メリット:
・自分の作品が販売店の店頭に並ぶ
・作品の販売はすべて販売店が行ってくれる
・販売店のオーナーから、お店の売れ筋やお客様の反応、作品に対するアドバイスなどが貰える
デメリット:
・自分の作品のテイストに合う販売店を探し、営業する必要がある
・毎月の利用料や販売手数料が必要になる(必要な費用や価格は販売店により異なる)
・販売店とは完全なビジネス契約となり、コンスタントな作品の納品が必要になる
<自分のサイトやブログでの販売>
サイトやブログで紹介して直接取引を行う方法や、カラーミーショップ(https://shop-pro.jp/)のようなネットショップ運営サイトを利用する方法があります。
メリット:
・お客様の顔は見えないまでも、自分でやり取りができる
・作品の追加や修正が容易
デメリット:
・ネットショップ運営サイトを利用した場合、まったく売れていなくても月額利用料が必要になる
・ショップの宣伝は自分で行わなければならない
・「特定商取引法に基づく表記」が義務づけられているため、インターネット上で本名・自宅の住所・電話番号を公開する必要がある
(住所の詳細は注文後のメールで…というやり方はルール違反です)
<ネットオークション>
自作の羊毛フェルト作品の販売方法として、恐らくもっともメジャーな方法が、Yahoo!オークションや楽天オークションといったネットオークションでしょう。
メリット:
・簡単に商品を登録することができる
・日本中(場合によっては世界中)の人に作品を買ってもらえる可能性がある
・自分の作品に対する価格の評価を客観的に知ることができる
・自分が思っていた以上に価格が上がる場合がある
デメリット:
・商品写真撮影のスキルが必要
・サービスによって月額利用料や販売手数料が必要になる
・代金の未入金など、落札者とのトラブルが発生する恐れがある
・お客様とのコミュニケーションは基本的にとれない
・低価格で出品したまま、低価格で終わる恐れがある
<ソーシャルマーケットプレイス>
minne、Creema、tetoteといった、ハンドメイド専門の販売サイトで、現在日本国内で10以上のマーケットプレイスが存在しています。
メリット:
・簡単に商品を登録することができる
・日本中(場合によっては世界中)の人に作品を買ってもらえる可能性がある
・初期コストが少なく手軽にはじめられる
・作品の登録が簡単
・お客様とのメールでのコミュニケーションができる
・作品に対する「いいね!」やレビューなどの評価がもらえる
デメリット:
・商品写真撮影のスキルが必要
・自分の作品や使い方に合ったマーケットプレイスを探す必要がある
・販売手数料が必要になる
・一人で顧客対応を行う必要がある
・登録されている作品が多いので、自分の作品が埋もれてしまう恐れがある
作品を販売する前に……意識しなければならないこと
作品の販売を行うのであれば、「プロ意識」と「覚悟」が必要です。
ネットオークションやマーケットプレイスのお陰で、誰でも手軽に手作り作品の販売が行えるようになりましたが、プロ意識と覚悟のない人は作品の販売をすべきではありません。
まず、「プロ意識」とは、「作品に対する責任」と置き換えることができるでしょう。
プロであろうとアマチュアであろうと、商品を販売する以上お店のオーナーです。
自分の作品に言い訳をしてはいけません。
「素人のハンドメイドですので……」等、言い訳を書かなければならないような作品は、そもそも販売してはいけないのです。
もし、あなたがお店で気に入って買った鞄やアクセサリーがすぐに壊れてしまったとき、店員が「それは素人のハンドメイドですので……」と言い出したらどう思いますか?
そんなお店でまた買い物をしたいと思うでしょうか?
また、お客様からの問い合わせや商品の発送は迅速に行い、商品の梱包も丁寧に行いましょう。
フリーマーケットなどで作品を販売するのであれば、作品を並べる什器や展示方法にも注意を払い、しっかりと接客を行わなければなりません。
そして、作品が売れなかったときには、その原因を売り場や周りの環境に求めず、自分自身を振り返ってどうすれば売れるのか?を考えて努力し続けることが必要です。
次に、「覚悟」とは、様々な面倒ごとやトラブルから逃げない覚悟です。
どういった方法で作品を販売するにしても、そこにお客様とのやり取りが発生する以上、多かれ少なかれトラブルが発生する恐れがあります。
正当なクレームや批判からとんでもない言いがかりや妨害工作まで、様々なトラブルが考えられます。
そういったトラブルから逃げずに、きちんと向き合う覚悟がなければ、作品の販売に向いているとは言えません。
作品の値段の付け方
羊毛フェルトに限らず、手作り作品の値段の付け方って難しいですよね。
途中で値段を変えると、それ以前に購入してくださったお客様に不満や不公平感を抱かせてしまうため、途中で変えることにならないよう、慎重に値段付けをする必要があります。
一般的に「材料費の3~4倍」と言われることが多いのですが、必ずしもそれが正解というわけではありません。
そもそもその数字の根拠も不明ですし、プロの人気作家の作品であれば、材料が羊毛だけであっても10万円を超える作品が飛ぶように売れますが、無名でクォリティも低い作品は100円でも売れません。
また、単純に材料費の3~4倍しただけでは高額になりすぎてしまい、まったく売れなくなってしまう恐れがあります。逆に、作品の価値と比較して安過ぎる場合もあり、正当な報酬を得られないだけでなく転売の恐れも出てきてしまいます。
「材料費の3~4倍」という根拠不明の数字に惑わされるのではなく、作品の価値にふさわしい価格をつけることが大切です。
まずは相場を知るために、ネットオークションやマーケットプレイスで自分の作品と似た系統で売れている作品の価格を調べたり、忌憚のない意見を言ってくれる友人・知人に「いくらくらいで売れると思う?」「○○円で売ろうと思ってるんだけど、どう思う?」と聞いてみるのも良いでしょう。
一番やってはいけないのは、「材料費だけ賄えたら良い」という値段の付け方です。
「材料費がペイできれば赤字じゃないんだから十分じゃない?」と思われるかもしれませんが、そこには重要な支出が含まれていません。
それは、人件費です。
「人件費なんて大袈裟な!」と思いますか?
なら、冷静に考えてみてください。
あなたは作品を作るときに、少なからず時間と労力をかけましたよね?
材料費分しか儲からない値段は、その時間と労力の分タダ働きすることと同じです。
それでは、作ったら作っただけ、売れたら売れただけ、辛く、悲しくなってしまいます。
それではせっかくの作品製作も楽しめなくなってしまい、販売どころではなくなってしまうでしょう。
売ったら売っただけ悲しくなる値段付けではなく、売ったら売っただけ嬉しくなる値段付けを心がけるようにしましょう。
とはいえ、時給を決めろというわけではありません。
もちろん、時給換算で価格を決めるのも間違ってはいません。
ただ、時給換算するとそれこそ高額になり過ぎる傾向があり、その価格が作品の価値と合っていなければ結局売れることはありません。
それに、自分の実力が不足しているために時間がかかってしまっていることまで時給に含めるのはおかしいでしょう。
相場と自分の作品の価値をよく見極めて値段を付けることが重要です。
アフターフォローはしっかりしよう
作品は売ったら終わり、というわけではありません。
特にアクセサリやストラップやキーホルダーといった普段使いするような作品の場合、使用していくうちに必ず毛羽立ってきてしまったりしてメンテナンスが必要になります。
メンテナンスは受け付けるのか?無料で行うのか?有料で行うのか?有料で行うとしたらどこまで有料で行い、どのくらいの代金をいただくのか?を考えておきましょう。
また、継続して作品の販売を行いたい、固定ファンが欲しいという場合は、作品販売後に「作品は気に入っていただけましたか?」というメールを送ったり、新作の販売をお知らせするメールを送るといった、所謂営業活動も必要になります。
(ただし、作品販売で知り得たメールアドレスを営業に使用してよいのかどうかを、販売に利用しているサービスの規約などで確認しておかなければトラブルの元になります)
あなたの作品を販売してみよう
最低限、プロ意識と覚悟と自信を持って自分の作品を販売することができるのであれば、あなたは十分作品を販売する資格があります。
オフライン、オンライン問わず、どの販売方法が合っているかは人それぞれですので、自分にあった販売方法を見つけ、後悔しない値段をつけて、さぁ、作品を販売してみましょう!
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