羊毛フェルトでぶつかりやすい3つの失敗とその修正方法

自己流で羊毛フェルトをはじめると、何故か思った通りの形にならないことが少なからずありますよね。
どうして上手くいかないのか？どうすれば思い通りの形にできるのか？
今回は3つの例を元に解説します。

何だかふわふわフニャフニャしている

羊毛を巻いてフェルトで刺してみたけれど、何だか見本よりもふわふわフニャフニャした感じに見える……。
それはもしかしたら、羊毛の巻き方が甘かったのかもしれません。

羊毛の巻き方が甘いと中心までフェルト化するのが難しくなり、刺しても刺してもフニャフニャのままということがあります。

羊毛を巻くときは、作りたい幅をキープさせるようにキュッと羊毛を引っ張って、固く巻くようにしましょう。
そうすることで中までしっかり詰まり、フェルト化もしやすくなります。

ふわふわフニャフニャの塊を固くするには？

方法は2つあり、1つはただひたすら刺すことです。

例えばこの写真の右側の塊は、は左のような球を作りたかったのに巻き方が甘く大きくなってしまったものです。

ニードルを刺せば刺すほどフェルト化が進みますので、何百回、何千回と刺していくほどにフェルト化が進み、小さく、固くなっていきます。

もし固さが均一でなくなってしまった場合は、更に違う方向から羊毛を巻いて刺すことを繰り返すことで形を整えながら固さの調節を行うことができます。

2つ目の方法は、思い切って羊毛をほぐして最初からやり直す方法です。
ほぐしていくうちに羊毛が千切れて短くなってしまうこともありますが、羊毛の量は変わらないので綺麗に重ねればまた巻くところからやり直すことができます。

刺しているうちに長細くなってきた

円柱型に羊毛を巻いたら、その円柱の高さをキープするために上下の底面をニードルを持っていない方の手（右利きなら左手）で押さえながら刺していきます。

円柱の側面を押さえながらニードルを刺してしまうと、底面の方に羊毛が逃げてしまい、形が長細くなってしまいます。

もし底面を押さえる力が弱かったり、うっかり側面を押さえてしまっていて円柱が長細くなってしまったら、一度底面からグッと押して圧縮しましょう。

底面をしっかりと押さえながら側面を刺したり底面から刺していくと、徐々に円柱の長さが短くなっていきます。

球を作りたいのに角張って円柱にのようなってしまった

ついつい夢中になって同じところばかり刺してしまったんですね。

その場合は、その角の部分を球の中心に向かって重点的に刺すようにしましょう。
同じところばかりを刺すのではなく、円を描くように丸く場所を変えながら刺すとより丸くなりやすいです。

一つの角が取れたのがわかるでしょうか？
この調子で角をぐるっと落として回り、最後に形を整えると綺麗な球を作ることができます。

また、途中でこまめに全体を眺め形を確認しながら作業を行うと大きく形が崩れてしまう前に修正を行うことができますよ。

何度でもやり直せるのが羊毛フェルトの魅力

羊毛フェルトの魅力は手の中でどんどん形作っていけることだけではなく、失敗したと思ったらいつでもやり直せるところにもあると思います。
形が上手くいかなかったら出っ張っているところを刺したり凹んでいるところに羊毛を足せば良い、接続が失敗したら引きちぎって付け直せば良い、刺繍が上手くいかなかったら剥がしてやり直せば良い。
そして、理想通りに完成しなかったとしてもそれはそれで味のある世界に一つだけの作品です。

どうか失敗を恐れず。
失敗を失敗と思わず。
自由に羊毛フェルトを楽しんでください。