プラ板の塗り方(着色方法)
2017/04/13
こんにちは。今回はプラ板の着色方法に絞っていくつかのバリエーションでご紹介しようと思います。
かなり色々な方法で着色することが出来ますので、作りたい物のイメージに合わせて画材や着色方法を選んでくださいね。ではそれぞれの画材と塗り方の説明を書いていきます。
1.マニキュア着色
材料
- お好きな色のマニキュア
- トップコート
マニキュアでの塗り方ですが、マニキュアは着色してからオーブントースターで焼き縮めることはできません。それは、マニキュアの成分がアクリルやニトロセルロースなどの合成樹脂を有機溶剤に溶いたものですので、揮発性も高く引火しやすい性質を持っています。
ですので、マニキュアで着色をする場合は必ず、先にプラ板だけをオーブントースターで焼き縮めて粗熱を取ってからマニキュアで着色し、トップコートを塗るようにしてください。
※マニキュアでの着色は小さなアクセサリーなどに向いていてパールカラーやラメなどが使えるところが長所です。
2.色鉛筆での着色
材料
- 色鉛筆
- 目の細かいサンドペーパー
- スプレーニス(もしくは液体の水性クリアニス)
では色鉛筆での着色方法の説明をします。
色鉛筆で着色する場合、通常のプラスチックには色鉛筆でいくら擦っても色が乗らないですよね?色鉛筆は細かい色の粒子が集合して出来ています。ですからまずプラ板に色をのせるために目の細かいサンドペーパーでプラ板の表面に傷をつけてください。そしてプラ板にムラなく傷が付いたら色鉛筆で色を塗っていきましょう。そしてお好きな色が塗り終わったらオーブントースターで焼き縮めてください。
焼き縮めても色鉛筆を塗った面は手に色鉛筆の色が着いてしまいます。ですので、スプレーニスか液体クリアニスを塗って色移りを防止してください。
※色鉛筆での着色の長所は、ふんわりと柔らかいタッチでありながら細かい部分まではみ出さずに着色できます。
3.パステルでの着色
材料
- パステル
- 目の細かいサンドペーパー
- スプレーニス(もしくは液体の水性クリアニス)
- カッター
- ティッシュペーパー(もしくはコットンや柔らかい布)
パステルでの着色方法も基本的には色鉛筆での着色方法と同じで、プラ板にサンドペーパーで細かい傷をつけます。そしてパステルは色鉛筆よりもテクスチャーが柔らかいものですので、カッターなどで削って粉にしましょう。その粉をティッシュペーパーや柔らかい布につけて、プラ板にステンシルのような要領でこすりつけて色を塗ります。そして色が塗れたらオーブントースターで焼き縮めてください。そして焼き縮まったらパステルを塗った面にスプレーニスをかけて色移りを防止してください。
※パステルでの着色は夢カワ系などのようなふんわりとした綿あめのような着色が出来るところです。色の雰囲気はクリアではなく不透明な色合いになります。
4.水性マーカーでの着色
材料
- 水性マーカー
- 目の細かいサンドペーパー
- スプレーニス(もしくは液体の水性クリアニス)
- 水
- ティッシュペーパー(コットンや柔らかい布)
水性マーカーでの色の塗り方は、基本的に色鉛筆やパステルと同じで目の細かいサンドペーパーで表面に傷をつけます。そして水性マーカーで傷をつけた面に色をのせ、ティッシュペーパーで擦って色を伸ばし、色を薄めたい(ぼかしたい)場合はティッシュペーパーを水で少し濡らしてからぼかしたい部分をトントンと叩くようにしてぼかします。そして色が塗れたらオーブントースターで焼き縮めます。焼き縮まったら色を塗った面にスプレーニスをかけて色移りを防止します。
※水性マーカーで着色した場合は、水彩絵の具で描いたような色どうしの滲みがとても幻想的で色に透明感が出せます。
5.油性マーカーで着色
材料
- 油性マーカー
- 目の細かいサンドペーパー
- 除光液
- ティッシュペーパー(コットンもしくは柔らかい布)
油性マーカーでの着色方法は2種類あり、一つはそのまま色を塗って焼き縮めるというもので、完成するとステンドグラスのような色のついたクリアプラ板が完成します。(ですが色を塗る際はムラになりやすいので、色の重なりに注意して着色してください)
もう一つの塗り方は、水性マーカーでの着色方法と同じで、プラ板の表面に目の細かいサンドペーパーで傷を付けてそこに油性ペンで大まかに部分ごとに色を塗ります。そしてコットンやティッシュペーパーなどに除光液をしみこませたもので油性ペンのインクをぼかしていきます。
きれいにぼかせましたらオーブントースターで焼き縮めてください。
油性マーカーの場合は色移りの心配がありませんので、ニスをかける必要はありません。
6.水性顔料のペンでの着色(ポスカなど)
材料
- ポスカなどの水性顔料マーカー
- スプレーニス(液体の水性クリアニス)
- 油性ペン
水性顔料のマーカーを使用する場合も着色方法は2種類あります。
1つは、焼き縮める前に着色する場合ですが、こちらはぼかしたりすることが出来ないマーカーですので、プラ板に直接絵を描いたり色を塗ってください。そして、オーブントースターで焼き縮めてください。
焼き縮める際は着色した面を上にしてくださいね。
もう一つの塗り方は、プラ板を先にオーブントースターで焼き縮めてから色を塗る方法です。
この場合よく使うテクニックとして線画を先に油性ペンなどでプラ板に描いておきます。
そしてオーブントースターで焼き縮め、線画の裏側からポスカなどの水性顔料のマーカーで着色します。あとはスプレーニスなどでコーティングして色移りを防止してください。
そしてこの着色をする場合、表面(油性ペンで線画を描いた面)にUVレジンなどで立体感を出したい場合がありますよね?この場合はそのままUVレジンをのせると油性ペンで描いた線画が滲んで折角のレジンが汚れてしまいます。ですので油性ペンの線画の上に水性ニスを2度塗りしてしっかりとコーティングしてからUVレジンをのせて硬化させてください。
※アニメ塗りや塗り絵のような着色、文字やラインを浮き出させたい場合などに向いています。
ペンでの着色ですので手軽に着色でき、模様だけのクッキリとしたものにも向いています。
7.アクリル絵の具を使っての着色
材料
- アクリル絵の具
- 筆
- 油性ペン
- 水性クリアニス
そして最後に、アクリル絵の具を使って着色をする方法です。
これは水性顔料での着色と似ていて、先にプラ板を焼き縮めてからしか着色することはできません。
なぜかというと、アクリルという名前からもわかるように火や熱にとても弱く、アクリル絵の具に引火して火事の危険性があるからです。
ですので、必ずアクリル絵の具で色を塗る場合はプラ板を焼き縮めてから着色してください。
着色の仕方は、模様だけの場合は焼き縮めてから裏側から色を塗るだけでOKです。
アクリル絵の具ですので、乾いたら表面がビニールのようになりますので、色移りもありません。
線画を描いてから色を塗る場合は、プラ板を焼き縮める前に、油性ペンで表面に線画を描きます。
そして、オーブントースターで焼き縮め、裏面からアクリル絵の具で着色します。
水性顔料マーカーの時と同じで表面にUVレジンをのせたい場合は、油性ペンで線画を描いたて焼き縮めた面に水性クリアニスを2度塗りし、しっかりとコーティングしてからUVレジンをのせて硬化させてください。
※こちらも、アニメ塗りや塗り絵のような着色方法に向いています。水性顔料マーカーでの着色よりも色のバリエーションを多く作ることができるのでより高度な色塗りが出来ます。乾いた後はビニール素材のようになりますので。ニスでコーティングする手間が省けます。
いかがでしたでしょうか。
プラ板ハンドクラフトはこのように様々な着色方法で色を塗ることができます。皆さんのニーズに合った着色方法でハイクオリティなプラ板細工を作ってみてくださいね。
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